リハビリ通信 No.16 内側広筋のトレーニング

2012年03月07日(水) QAリハビリテーション科1新着情報

内側広筋を鍛える方法としては様々な方法がありますが、今回は自宅で簡単にできるトレーニングを紹介させていただきます。

①壁にもたれて脚を投げ出した状態で座る。
②両膝の下にタオルなどを入れる(膝関節が30度程度屈曲位になるように)。
③両膝の間にボールなどを挟む。
④ボールをしっかりと挟みながら膝を最後まで伸ばして3~5秒保持する。
⑤力を抜いてリラックスする。
①~⑤を1セット20回程度繰り返す。

ポイント
・背筋をしっかり伸ばして骨盤を起こした姿勢で行いましょう。
・痛みのない範囲で、回数・負荷量を調節しましょう。

リハビリテーション科 奥山智啓


リハビリ通信 No.15 肩関節回旋腱板について

2012年03月01日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

肩関節には上腕骨頭を支持し安定性を高める棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋、4つの筋があります。4つを合せてローテーターカフ(回旋腱板)筋と言います。

上腕骨頭は関節窩の3倍ぐらいの大きさであり、自由度の高い分だけ解剖学的に静的安定性が低いといわれています。しかし、ローテーターカフ(回旋腱板)筋が上腕骨頭を関節窩に押し付けるように働き動的安定性を高めています。

つまり、肩関節は自由度の高い関節であるため静的安定性が低いが、動作をすることで動的安定性を高め自由度と安定性の両機能を獲得しています。

リハビリテーション室長 見田忠幸


リハビリ通信 No.14 大腿四頭筋の筋力低下

2012年02月20日(月) QAリハビリテーション科1新着情報

私たちは普通に生活をしていれば、年齢を重ねるとともに全身の伸展機能が低下しやすいといわれています。筋肉などの柔軟性が低下したり筋力が低下したりすると、腰も膝も徐々に曲がった姿勢になりやすくなってしまいます。
大腿四頭筋では、特に内側広筋の萎縮が進みやすいことがMRIにて証明されています。日本人に多い内反変形(О脚)では、膝外側の筋肉や靭帯の支持に頼った生活動作・歩行になりやすく、内側広筋の筋力が低下する原因の一つとなると考えられます。
内側広筋の筋力強化は、変形性膝関節症の運動療法において重要なポイントとなります。

リハビリテーション科 奥山智啓

 


リハビリ通信 No.13 肩関節軟部組織の拘縮について

2012年02月16日(木) QAリハビリテーション科1新着情報

肩関節周囲炎など肩関節疾患の中でも関節拘縮による可動域制限は治療を行う上で重要な障害になります。

軟部組織の可動性による相対的抵抗を順に並べると関節包、筋(筋膜)、腱、皮膚の順になり関節包と筋(筋膜)で全体の90%位を占めています。つまり、関節包と筋(筋膜)が関節拘縮改善の治療ターゲットとなります。

とくに、肩関節はGH(肩甲上腕関節)の下方部にAIGHL(前下関節上腕靭帯)、PIGHL(後下関節上腕靭帯)とハンモック状に張っている腋窩関節包があり、その部位の癒着・短縮を改善することが肩関節の完治に結びつきます。

リハビリテーション室長 見田忠幸


リハビリ通信 No.12 膝関節の筋肉について -大腿四頭筋-

2012年02月05日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

大腿四頭筋はおもに膝を伸ばす筋肉で、立ち座りや歩行、階段昇降など日常生活の動作において非常に重要な筋肉です。大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋の4つの筋からなり、それぞれが個別の筋機能を発揮しています。

変形性膝関節症などで膝が動かしにくい患者さんは、何らかの形で大腿四頭筋に問題を生じていることが多いです。これらの筋が日常生活で十分に働くためには、それぞれの筋がしっかりと伸びてしっかりと収縮することが大切だと感じます。最近、超音波エコーで観察してますますその重要性に気づかされています。
理学療法では、大腿四頭筋の問題となる筋肉を個別に収縮したり伸張したりする訓練がポイントとなります。

リハビリテーション科 奥山智啓