膝の裏側に起こる疼痛を膝窩部痛といいます。 膝窩部痛の出現部位や原因は様々であり、しゃがみ込んだり膝を深く曲げたときに出現するもの、歩いたり運動をしていると徐々に痛くなってくるものなどが挙げられます。 リハビリテーション科 奥山智啓
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上肢挙上は肩甲骨と上腕骨の複合運動です。 肩甲骨を動かないように完全に固定した場合、上腕骨は90~100°位で停止します。(肩甲上腕関節だけの運動) 肩甲骨の代償がいかに関与しているかわかります。 病態によっては複合運動作用を利用して早期に理学療法を実施します。その中でもStooping exは腱板損傷、上腕骨頚部骨折等で軟部組織の拘縮を早期から予防する一手段として使用されます。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |
半月板は大腿骨と脛骨の間に存在する軟骨様の板で、内側と外側にそれぞれあります。 リハビリテーション科 奥山智啓 |
肩こりは頚部筋群・僧帽筋上部線維の過緊張で筋が正常に収縮できない状態であると言えます。例えば日常生活の中で偏った筋の使い方により頚部筋群・肩関節周囲筋の協調性の低下・バランスの悪さを誘発し過緊張へと至ったと考えることができます。 肩こり(過緊張)・疼痛を低下させるには大きく2つに分けることができます。 ①頚部筋群・僧帽筋上部線維をリラックスさせ緊張をとる。 ②頚部筋群・肩甲骨周囲筋の協調性を高める。(筋の使い方のバランスを整える)です。 したがって、肩をもんだり、叩いたりするよりも根本的に改善をすれば肩こり(過緊張)・疼痛が随分、楽になると考えられます。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |
膝関節の内側を支持する軟部組織の柔軟性低下もまた膝痛を引き起こす原因の一つとなります。 腱や靭帯が骨に停止するところでは、筋肉のはたらきによる機械的な負荷が集中しやすく、組織の小さな損傷を生じて炎症を起こしやすくなります。膝の内側では、代表的なものに鵞足炎(がそくえん)があります。鵞足とは脛骨の近位内側部(膝関節の裂隙よりも少し下)にある縫工筋や薄筋、半腱様筋などの腱が付着している部位であり、付着している腱が鵞鳥(がちょう)の足のような形をしていることからこのように呼ばれています。この鵞足部に過剰な負荷や摩擦が加わって炎症を生じているものを鵞足炎といい、膝関節内側の隙間よりも少し下の部位での疼痛が特徴です。 鵞足炎の原因として、機能面においては鵞足を構成する筋の柔軟性低下が大きく影響しており、その他に筋力低下、筋力のアンバランス、骨の成長と筋の伸びとのアンバランス、大腿の過内旋や下腿の過外旋などのアライメント不良などが挙げられます。また、動作面や環境面の問題としては、長距離を走る・ジャンプする・ボールを蹴るなどの動作において膝が内側を向き足先が外側を向く運動を繰り返すこと、膝の使い過ぎ(オーバーユース)、不適切な靴、硬過ぎたり軟らか過ぎる練習場などが炎症の引き金となります。 治療としては、まず安静や薬・注射などにより急性炎症を落ち着かせた後、原因筋のリラクセーションやストレッチングにより腱付着部への負担を減らしていくことが重要となります。場合によっては、インソール(靴の中敷)が有効となることもあります。 リハビリテーション科 奥山智啓
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