テニス肘

2011年12月11日(日) QAスポーツ整形1QA整形外科1新着情報

手を伸ばして物を持ち上げたときなどに肘の外側に痛みが走る場合は、テニス肘であることが多いです。

テニス肘は上腕骨外側上顆炎といい、手首や手の指を伸ばす筋肉の「すじ」(腱)が肘の外側上顆という骨の部分に付着しているのですが、その腱の変性や細かい断裂によって起こります。雑巾を絞ったり、掃き掃除をしたりすることで痛くなることが多く、中年女性に多く発症します。

テニス肘という名前がついていますが、テニスが原因とおっしゃる方はむしろ少ないような気がします。

治療はまず安静と日常生活での注意が必要です。物を持ち上げるときなどには、手のひらを上に向けて持ち上げるなどの工夫が大事です。テニス肘用バンドや湿布剤、注射の治療なども有効です。


ヘバーデン結節

2011年12月08日(木) QA整形外科1新着情報

指の第1関節の腫れや変形はヘバーデン結節であることが多いです。

これは関節の軟骨がすり減って、骨が変形してくることにより関節の変形を起こす「変形性関節症」の一つです。中年以降の女性に多発し、しばしば何本かの指に起こります。関節のところに小さい水ぶくれ(粘液のう腫)ができることもあります。

よく関節リウマチではないかと心配される方が多いですが、関節リウマチは第2,3関節や手首の関節に起こることが多く、ヘバーデン結節は第1関節に起こります。(必ずというわけではありません。)

治療は主に湿布や塗り薬などになります。


リハビリ通信 No.4 変形性膝関節症の痛みと関節の安定性

2011年12月03日(土) QAリハビリテーション科1QA整形外科1新着情報

前回(リハビリ通信 No.2)、変形性膝関節症の痛みは変形だけが原因ではないという話をしました。

今回はもう少し具体的にお話します。

例えば、もし膝関節が骨だけで構成されていたら、関節はグラグラで自由に動きます。骨の周りに関節包、靭帯、筋肉などが存在することでその動きを誘導したり制動したりしながら、膝関節は安定して動いています。しかし、何らかの影響で骨の周りにつく軟部組織が硬くなったり、靭帯が緩くなったり、筋力低下があったりすると、関節は綺麗に動けなくなり不安定な動きをする関節となります。そうなると、どこかの組織に機械的なストレスが加わりやすくなり、痛みが生じる原因となってしまいます。

変形していても十分な可動性があり、かつ靭帯や筋でしっかりと制動できる膝関節は痛みが少ないように感じます。

リハビリテーション科 奥山智啓


ガングリオン

2011年12月02日(金) QA整形外科1新着情報

手首の周辺にできる小さい「こぶ」はガングリオンであることが多いです。大きさは数mmから1~2cmくらいまでで、袋の中にゼリー状内容物が貯まっています。あまり症状のない場合も多いのですが、時々痛みの原因になることもあります。女性にできる場合が多いようです。たいてい関節包(関節の袋)や腱鞘とガングリオンの根がつながっています。注射でゼリー状内容物を吸い出すことも可能ですが、たいていすぐにまた貯まってしまいます。


手根管症候群

2011年11月24日(木) QA整形外科1新着情報

親指、人差し指、中指の手のひら側にしびれや痛みが出ると、手根管症候群である可能性があります。明け方に痛みが強くなることが多く、手を振ると少し楽になります。原因は手首の付近で正中神経が靱帯で圧迫されることで起こり、手首の手のひら側をたたくと指先にまでひびきます。症状が進行すると親指の付け根の筋肉がやせてきたりします。治療は固定装具や注射の治療を行い、無効な場合は手術を行います。