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「プライマリケアの場で出会う精神疾患」

2015年11月13日(金) 院長ブログ

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先日、伊賀・名賀合同臨床集談会が開催され、出席しました。講演は「プライマリケアの場で出会う精神疾患」で、講師は上野病院院長平尾文雄先生でした。

平尾文雄先生はプライマリケアの場で出会う代表的な精神疾患としてうつ病、うつ状態、パニック障害、不眠症、アルコール依存症について、紹介して下さいました。

平尾文雄先生は全米依存症調査で、精神衛生上の問題に直面する米国成人の割合は1年で25%にものぼるが、そのうち60%が何の治療も受けていないこと、かかりつけ医を訪れるケースの66%がストレス関連の症状に関係していることなどを紹介して下さいました。抑うつを呈する患者の初診科は内科が64%と圧倒的に多く、最初から精神科、心療内科を受診するのは1割に過ぎないそうです。

うつ病の基本となる症状は「憂うつな気分が2週間以上続く。」「何をやっても楽しくない。」の2項目で両方揃えば90%以上うつ病と言えるそうです。確かに誰しも憂うつな気分になりますが、2週間以上とはなかなか続かないですね。身体症状としては頭痛、肩こり、倦怠感、発汗、胃の痛み、下痢・便秘、息苦しさなどであるそうです。成る程、これならまず内科受診をするのも頷けますね。うつ病の経過は前駆期から極期を経て回復期に至るそうですが、直線上に改善するのではなく、波状の経過をたどり改善していくそうです。回復期のちょっとした落ち込みの際に自殺企図が生じることも多いそうです。典型的には数ヶ月の経過で回復し7割が1年以内に回復するそうです。一時期、うつ病は「心の風邪」というキャンペーンがあったそうですが、2,3割の方が慢性化することなどからこのキャンペーンは必ずしも正しくないと平尾文雄先生は指摘しておられました。従来型のうつ病が壮年期に多くメランコリー親和型性格(几帳面、責任感が強い、協調的)、他者配慮的で自罰的傾向、規範的社会に親和性、「周囲に迷惑をかける」と考えがちなのに対して、新しいタイプのうつ病は若年層に多い、自己中心的で他罰的傾向、規範的社会に不適応(会社などでも)、「自分が迷惑をかけられている」と考えがちとかなり違いがあるようです。平尾文雄先生は「生きるのがしんどい」や自殺を口にする患者への対応にも言及されました。

またパニック障害は突然何のきっかけもなくパニック発作が起こり、多くは1時間程度で落ち着くそうです。パニック発作は突然の動悸、めまい、息苦しさ、振戦、嘔気、「死ぬのではないか」という激しい不安などだそうです。多くの患者は最初の発作時に、救急車で一般病院を受診しているそうです。いつパニックがくるかという不安にとらわれ、電車・飛行機に乗れない、人混みに行けない、長い橋を渡れない、理容店に行けないなどの生活上の困難が生じることも多いそうです。

不眠症に関しては入眠障害、中途覚醒、熟眠障害、早朝覚醒などいろいろな不眠のパターンに対して、適切な睡眠薬を用いることが重要であるそうです。不眠症の治療の前に睡眠障害対処の方法として、睡眠時間が人それぞれなので日中の眠気で困らなければ十分と考えること、眠たくなってから床につく、就寝時間にこだわりすぎないこと、同じ時刻に毎日起床すること、眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きすること、睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもとと認識することなどを挙げておられました。どれも成る程ですね!

アルコール依存症は酒に対して精神・身体依存が生じやすい体質を持つ人が陥る慢性疾患であり、意思の問題ではないそうです。酒がおいしくて飲んでいるのではなく、酒が切れると不快になる(離脱症状)から飲まずにおれないということです。このことは私は全く知りませんでした。アルコール依存症者の平均死亡年齢は52歳(私の年齢です!)で、放置すれば50歳代で死亡するそうです。節酒(量を減らす)を勧めても無理で、断酒して健康を取り戻すか、飲み続けて早死にするかの二者択一になるそうです。

新たに知ることが多く、色々と勉強になる講演会でした。

第95回全国高等学校ラグビーフットボール大会奈良県大会

2015年11月08日(日) 院長ブログ

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本日、第95回全国高等学校ラグビーフットボール大会奈良県大会準決勝が御所市市民運動公園球技場で開催されました。グラウンドドクターとして参加しました。今日はあいにくの雨天で、時折土砂降りにもなるようなグラウンドコンディションでした。

第1試合は天理高校と天理高校Ⅱ部、第2試合は天理教校と御所実業でした。

結果は天理高校と御所実業が勝利しましたが、天理高校Ⅱ部と天理教校も随所に見事なタックルを決めており技術の高さ、気合いの入り方が伺えました。奈良県では天理高校と御所実業の2強が実力は全国クラスですので、その牙城を崩すのは大変困難なことであると思われます。挑戦者の意地と気迫で2試合とも見応えのある試合であったと思います。来週に橿原公苑陸上競技場で行われる決勝戦は激戦必至ですね。奈良県では、今日試合を行った4チームの他に単独チームが王寺工業と奈良朱雀、それと合同(畝傍・高田・奈良育英)の7チームが本大会に参加しています。今後、奈良県ではラグビーの裾野を広げられるかが課題でしょうね。ワールドカップにおける日本代表チームの活躍などにより注目度が高まっていますので、今後のラグビー人口増加に期待したいところです。

今日、試合の行われた御所市市民運動公園球技場はとても綺麗な人工芝のグラウンドでした。確か以前に来たときには、一応天然芝だがかなり傷んだ芝のグラウンドであったと思いお聞きしますと今年の夏に新装されたそうです。道理でとても美しい人工芝のグラウンドでした。グラウンド周囲の陸上トラックも真新しくピカピカでした。グラウンドには白と黄色と青のラインが引いてあり、見た感じがやや煩雑な感じを受けました。聞けば白がサッカー用、黄色がラグビー用、青がミニサッカー用ということでした。当然、白が最も目立ちますのでサッカーグラウンドとして使用するときに最もわかりやすいということになります。確かにインターネットで検索すると、陸上競技場、サッカー場と紹介していました。ウーン、仕方ないですね。

先程7人制ラグビー日本代表チームが香港代表に勝利し、リオ五輪出場が決定しました。テレビ放映で観ました。おめでとうございます。それにしても15人制ラグビーより更にマイナーなのに、民放でこの時間帯に放映って、スゴイですね!ワールドカップ効果でしょうか?

奈良県立医科大学寄附講座手の外科学講座面川庄平教授就任祝賀会

2015年11月03日(火) 院長ブログ

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本日、奈良県立医科大学寄附講座手の外科学講座面川庄平教授就任祝賀会が開催され出席しました。

面川庄平先生は米国留学を挟んで医真会八尾病院などのいくつかの関連病院で勤務された後に奈良医大整形外科准教授をしておられました。今年の7月から奈良県立医科大学寄附講座手の外科学講座教授に就任されたそうです。奈良医大整形外科名誉教授高倉義典先生のご紹介では、面川庄平先生は関連病院勤務中に論文執筆などの業績が抜群で、特に英語の論文が多かったそうです。高倉義典先生は面川庄平先生が大学勤務ではなく関連病院勤務で日常業務に多忙であるのにもかかわらずこれだけの業績を上げておられたことを絶賛しておられました。特別講演をされた中国のJin-bo Tang 先生は面川庄平先生が米国留学中に同時期に米国留学をされていて、面川庄平先生と無類の親友だそうですが、今では手の外科における世界的権威であるそうです。

また面川庄平先生が日頃指導しておられる奈良医大整形外科手の外科班の若手医師たちも集結しておられましたが、大変勢いがありそうですね。面川庄平先生が若手医師たちを牽引しておられるのでしょう。面川庄平先生の温厚で仕事熱心な姿勢に、皆が惹きつけられているのでしょうね。

第64回近畿中学校総合体育大会

2015年11月01日(日) 院長ブログ

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本日、第64回近畿中学校総合体育大会ラグビーフットボールの部1回戦が天理親里ラグビー場で開催されました。グラウンドドクターとして参加しました。

ピッチサイドで見ていると少し肌寒い感じがしましたが、選手にはとてもよいグラウンドコンディションであったと思います。大阪、京都、奈良から各2校ずつと兵庫、滋賀から1校ずつの8チームが出場し、1回戦4試合が行われました。中学生でも大人顔負けの大柄な選手から、まだまだ華奢な選手までいるので怪我人が出ないか心配しましたが、大きな怪我人もなく安堵しました。今日勝ち上がった東大阪市立小阪中学校、天理中学校、東海大学付属仰星高等校中等部、京都市立西陵中学校はいずれもレベルの高いチームでした。この中から8年後、12年後のワールドカップで活躍するジャパンの選手が出てくるのかもしれませんね。楽しみです。

日本では初めて??一般の人まで盛り上がったラグビーワールドカップが昨日に閉幕しました。優勝は2大会連続でニュージーランド、準優勝がオーストラリア、3位が南アフリカ、4位がアルゼンチンとワールドラグビーランキング通りの順位となりました。予選リーグで日本代表が3位の南アフリカに勝利したのは、返す返すも誇らしいことでしたね。

第40回日本足の外科学会

2015年10月31日(土) 院長ブログ

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10月29日(木)、30日(金)に第40回日本足の外科学会が開催され、出席しました。

2日目の教育研修講演2では奈良医大整形外科教授田中康仁先生が「人工足関節置換術の現状と将来展望」を講演されました。奈良医大整形外科名誉教授高倉義典先生が開発された本邦における代表的な人工足関節である奈良医大式人工足関節の歴史について紹介してくださいました。再手術に至る大きな原因の一つである距骨圧壊に対して従来脛踵間固定術を施行していたのが、人工距骨の使用により再手術の成績が格段に向上したために人工足関節置換術の適応も広がるであろうということでした。

初日の基調講演では井口医院院長井口傑先生が「日本足の外科学会の40年を振り返って」を講演されました。もともと手の外科を専攻しておられた井口先生が1990年代に参加された国際学会に日本から出席したメンバーの写真を大事に持っておられ、その写真を講演の中で披露してくださいました。その中に当時参加していた私の写真もあり、大変懐かしくもあり感激いたしました。

その他にも多くの興味ある発表があり、大変勉強になりました。

この2日間クリニックを休ませていただき、皆様には大変ご迷惑をおかけしました。

この学会で得た知識を少しでも患者さまに還元できますように、努力いたしたいと存じております。


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