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9月3日(木)に名賀医師会主催でアドバンスコープADSホールにおきまして、救急医療週間の講演会が開催されます。 講演1は「伊賀地域の救急医療」で講師は三重大学医学部附属病院救命救急センターセンター長・教授今井寛先生で、講演2は「最近問題となっている新しい感染症~MERSは日本に入ってくるのか?~」で講師は国立病院機構三重病院臨床研究部長国立感染症研究所客員研究員谷口清洲先生です。 皆様、どうぞお越しくださいませ。 |

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本日、月ヶ瀬公民館におきまして梅の里学級の講演をさせていただきました。今年で3回目になります。今年のテーマは「肩こりと肩の痛み」でおもに肩こりについて話をさせていただきました。 今回も大変暑い中を多数の方にお集まりいただきまして、ありがとうございました。90名を越える方がご参加いただきました。 実は、私も肩こり持ちなのです。肩こりの者が肩こり解消を人に説くなんておこがましい限りですが…。皆様とご一緒に勉強させていただきました。 今日のお話が少しでも皆様の苦痛の軽減に繋がれば、幸いに存じます。 |

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「頂点への道」錦織圭、秋山英宏著を読みました。 今をときめくプロテニスプレーヤー錦織圭選手のブログをまとめた成長の記録のような内容でした。少年の頃の夢から始まり、プロ選手として活躍を始めて、ケガを乗り越えて徐々にステップアップし、マイケル・チャンコーチとの出会いをきっかけに世界ランキング4位まで上りつめる錦織圭選手の経緯が心情と共に詳細に紹介されています。今更ながらですが、錦織圭選手の歩みが葛藤と挫折、そして自らへの鼓舞の繰り返しであることに感心します。 日本のスポーツ選手の中でも最も世界の頂点に近い選手かもしれませんね。昨日はナダル選手に初めて勝利しましたが、今日は残念ながらマレー選手に敗れたというニュースも入ってきました。この敗戦をバネに今後の錦織圭選手の巻き返しと益々の活躍を期待したいです。 |

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先日開催された伊賀地区学校保健研修会の講演(2)は「小児医療現場での子どもの貧困」で講師は健和会病院副院長小児科医和田浩先生でした。 和田浩先生は、私は「貧困問題のプロ」ではありませんが、一小児科医として貧困問題を考えてくる中で見えてきたこともいろいろあり、それを皆さんと共有したいというようにおっしゃっておられました。私は今まで貧困という視点で医療を考えたことがあまりなかったので、とても興味深く聴かせて頂きました。 和田浩先生によりますと、日本の子どもの相対的貧困率は2009年に15.7%、2012年には16.3%と増加しているということでした。相対的貧困率とは世帯所得の中央値の50%(貧困線)未満の率であると定義されているそうです。ひとり親世帯の貧困率国際比較では日本は58.7%と他国に比してかなり高率であるということでした。なぜ貧困が問題になるのかというと、和田浩先生によりますと貧困は子どもの心身の健康を悪化させるからだそうです。阿部彩著「子どもの貧困」によりますと、子どもの貧困は学力、子育て環境、健康の悪化に繋がり、虐待、非行などの問題や疎外感を生みやすくなるということです。なぜ小児医療現場で貧困が見えにくいのか?ということは、患者さんからは言ってくれないこと、他の困難(虐待、DV、発達障害、外国人、母子家庭、精神疾患、依存症、慢性疾患、若年出産、失業、不安定雇用など)も抱えていることが多く困難が複合している、一人で把握できることに限界があることなどを挙げておられました。それにはスタッフとの共有、地域の連携などが必要であるということでした。和田浩先生によりますと、困難を抱えた親はどんな人たちかというと「助けて」と言えない、コミュニケーションが苦手、不適切な外見・態度、困った人・モンスター・クレーマーなどのこともあり、私たちにネガティブな感情が湧くときに、相手は何か困難を抱えていることが多いということでした。和田浩先生は、私たちに必要なのは「援助したい気持ちになりにくい人たち」を援助する力であると述べておられました。これはなかなか困難で高い壁の様に思われ、和田浩先生の高い志に感服致しました。なぜ「助けて」と言えないのか?ということに関して、雨宮処凜氏によりますと「助けて」と言えるためには2つの条件が必要であるということで、一つは「自分は助けられるに値する、生きるに値する人間である」という自己肯定感、もう一つは他人や社会に対する最低限の信頼感だそうです。つまり相談すれば何とかなる、相談してもばかにされないと思えること、どこに相談すればいいかを知っていることが重要であるということです。和田浩先生によりますと、貧困はたやすく人からこの2つの条件を奪ってしまうようです。 和田浩先生は医療者としてわれわれにできることとして、まず相談にのる、MSW・相談窓口・保健師などにつなげる、困難を抱えながら「助けて」と言えない人たちの思いを代弁する、行動する、などを勧めておられました。実際に何もできないことも多いが、応援していることを伝え勇気づけることだけでも価値あることであると和田浩先生はおっしゃっておられました。和田浩先生は長野県「福祉医療給付制度の改善を進める会」会長を務められたりして活動しておられるそうです。和田浩先生によりますと、医療者としてわれわれに必要な力量とは、深く理解し共感する力、コミュニケーションの苦手な人と上手にコミュニケーションをとり、援助に乗りにくい人を援助する技術、そして一人で抱え込まずにチームで取り組むことなどを挙げておられました。 和田浩先生は医療分野の貧困対策として、医療費窓口無料化が重要であると述べておられました。そして和田浩先生は当事者は声を上げることができない、私たちはその最も近くにいる者として、代わって声をあげなくてはいけない、と述べておられました。和田浩先生の献身的な取り組みに、とても感心致しました。 |

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先日、伊賀地区学校保健研修会が開催され出席しました。講演(1)は「学校における腎臓検診および腎疾患疾病管理」で講師は鈴鹿中央総合病院小児科医長下野吉樹先生でした。 腎臓病を発見する第一歩は尿の異常を見つけることであり、学校検尿の目的は慢性腎炎の早期発見・早期治療であるそうです。検査方法は一次検尿では原則として早朝第一尿を検査し、二次検査では一次検尿の陽性者を再検査するそうです。一次検尿、二次検尿ともに、潜血、蛋白、糖を試験紙法で判定し、一次検査はおもに開業医などで、二次検査はおもに総合病院などで検査され、更に必要に応じて腎専門病院で三次検査がおこなわれるそうです。 血尿は肉眼的血尿と顕微鏡的血尿に分類されます。さらに原因などにより糸球体血尿と非糸球体血尿にも分類されます。蛋白尿は健康な人でも約40~80mg/日の蛋白尿が尿中に排出されているそうですが、病的蛋白尿とは一般に150mg/日以上の蛋白尿のことを言うそうです。蛋白尿は生理的蛋白尿、起立性(体位性)蛋白尿、病的蛋白尿などに分類され、病的蛋白尿は腎前性蛋白尿症、腎性蛋白尿、腎後性蛋白尿に分類されます。一般に蛋白尿と血尿が両方でているときは、腎炎の可能性があるそうです。学校検尿でみつかる代表的な疾患は潜血陽性では無症候性血尿、家族性良性血尿、慢性腎炎、急性腎炎など、蛋白陽性では無症候性蛋白尿、運動性(起立性)蛋白尿、慢性腎炎、急性腎炎など、糖陽性では糖尿病(I型、II型)、腎性糖尿などであるそうです。慢性腎炎は蛋白尿、血尿などの症状があり、ゆっくりと徐々に進行するものの総称で、1年以上尿所見異常が続くそうです。早期発見のために学校検尿が重要であるということです。IgA腎症、膜性腎症、膜性増殖性腎症などがあり、腎生検にて確定診断されるそうです。このうちIgA腎症は慢性腎炎のうち最も頻度の高い疾患で、予後は比較的不良であるそうです。家族制良性血尿(無症候性血尿)、運動性蛋白尿(起立性蛋白尿)などは原則として治療は必要ないそうです。 平成26年度に三重県における腎臓検診の改訂がされたそうです。下野吉樹先生によりますと専門医への紹介またはコンサルトの目安は蛋白尿においては早朝尿で蛋白定性が1+が6ヶ月~1年以上持続、2+が1ヶ月以上持続、3+以上はなるべく早く紹介、その他では肉眼的血尿、低蛋白血症(血清アルブミン<3.0g/dl)、8週以上持続する低補体血症、高血圧、腎機能障害などであるそうです。尿糖陽性者には日本糖尿病学会による糖尿病診断基準に従って診断をしてからが望ましいということでした。 平成26年度の三重県の学校検尿のまとめでは、小、中、高校合わせての学校検尿受診率は約99.2%であったそうです。受診者20.4万人のうち要医療者は蛋白、潜血異常では28人(約0.014%)、糖では24人(約0.012%)であり、検尿異常者のうち医療機関受診率は蛋白、潜血異常では74.2%、糖異常では82.3%であったそうです。下野吉樹先生は学校検尿の問題点として、検尿異常者の第一次病院受診率が低いことを挙げておられ、適切に診断されフォローされているかどうか確認することは難しいと述べておられました。 |
