三重県名張市/整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科、スポーツ整形外科の診療は秋山整形外科クリニックへ

秋山整形外科クリニックトップイメージ
  • home
  • お問い合わせ
  • サイトマップ

「女性アスリートの指導者が知っておくべき婦人科スポーツ医学の基礎」

2017年03月20日(月) 院長ブログ

9314584

第30回奈良県スポーツ医・科学研究会、奈良トレーニングセミナー2017の特別講演Ⅱは「女性アスリートの指導者が知っておくべき婦人科スポーツ医学の基礎」で、講師は女性のためのヘルスケアクリニック イーク表参道副院長高尾美穂先生でした。

高尾美穂先生は婦人科スポーツドクターとして文部科学省・国立スポーツ科学センター 女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバーも務められ、オリンピック選手たちなどエリートレベルのサポートしておられます。またヨガインストラクターもしておられ、多方面でアクティブに活動しておられます。高尾美穂先生は婦人科の立場から婦人科スポーツ医学の基礎を解説して下さいました。

高尾美穂先生によりますと、男性に比べて女性の運動器の特徴として骨盤の幅が広い、それによりX脚である(Q-angleが大きい)、関節が柔らかい、筋力が弱いなどであるそうです。それらにより女性に多いスポーツ外傷・障害として膝蓋大腿関節の外傷・障害(膝蓋骨脱臼・亜脱臼、膝蓋軟骨軟化症)、捻挫、肩関節不安定症、疲労骨折、膝前十字靭帯損傷などが挙げられるということです。膝前十字靭帯損傷は男性の2~8倍発症するという報告があるそうで、高校生の女子バスケットボール中の受傷が高頻度であることが報告されています。

女性特有の問題として月経に関する悩みがあり、月経中のトレーニング方法やモチベーションの維持など、月経が止まっている女性アスリートの問題、月経のある女性アスリートの問題などがあるということです。高尾美穂先生はエストロゲン(女性らしさのためのホルモン)とプロゲステロン(妊娠を継続させるためのホルモン)の働きなどについても詳しく説明して下さいました。これらホルモン分泌に関わる視床下部、下垂体、卵巣、子宮内膜などの相互の働きなどについても解説して下さいました。視床下部にはホルモン分泌をコントロールする機能があり、下垂体にはストレスを感知したり、自律神経中枢を司ったり、女性ホルモン分泌の指令を出したりする部位があるそうです。

高尾美穂先生によりますと、女性アスリートにとって月経が順調にあるということは体に余裕があるサインであるということです。ところがトップアスリートの約40%には無月経を含めた月経異常を認めるそうです。競技別では体操、新体操、フィギュアスケート、陸上、トライアスロン競技の順で多いそうです。審美系や持久系競技種目で多いそうです。高尾美穂先生によりますと、体脂肪率が低いほど無月経の割合が多いそうです。BMI 18.5以下で無月経の割合が多くなるというデータがあるそうです。運動量と食事量のバランスが悪いことに、ストレスや体脂肪率低下が影響し合って、生理が止まったり初経が来なかったりすると女性ホルモン分泌低下となり、骨が弱くなり疲労骨折につながるということです。10歳代後半で無月経が続くと最大骨量低下を招き、将来的に骨粗鬆症に至るということです。3ヶ月以上月経がない場合(無月経)や15歳でも初経発来しない場合は専門医の受診が勧められるそうです。

月経困難症とは月経時の随伴症状が強いもので、下腹痛、腰痛、腹部膨満感、嘔気、頭痛、疲労、脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂鬱などがみられるそうです。月経困難症には機能性月経困難症と器質性月経困難症があり、器質性月経困難症では子宮内膜症が原因である場合が多いそうです。また月経前症候群は月経開始前に起こる精神的・身体的な症状で精神不安定、浮腫、体重増加など様々な症状を呈し、月経開始に伴い消退するそうです。これらの月経に伴う多彩な症状などは男性にはなかなか理解できなかったり気づかなかったりするものであると思われました。高尾美穂先生によりますと、91%の女性アスリートが月経周期とコンディションの変化を自覚しているそうです。女性アスリートのコンディショニング管理には月経周期の把握と理解は必須と言えそうですね。

最後に高尾美穂先生は女性アスリートとは「小さな男性アスリート」ではない。女性アスリートはアスリートである前に一人の女性である。運動指導者は女性の体について十分理解し、男性とは異なるアプローチを提供する必要があると述べられました。とても重要なメッセージであると、感銘を受けました。

ききょう健康講座にお越しくださいまして、ありがとうございました。

2017年03月16日(木) 院長ブログ

ききょう健康講座

本日、無事にききょう健康講座の講演をさせていただきました。ありがとうございました。

しかしながら、実は無事ではありませんでした。持参プロジェクターの調子が悪くて10分間以上はあたふたと悪戦苦闘し、パワーポイントの使用を諦めかけた頃に何とか影像が写り、ちょっと画面はおかしいけれど…、というドタバタの始まりになってしまいました。関係者の皆様方を非常にやきもきさせることとなり、大変申し訳ありませんでした。私自身も、とてもやきもきしましたが…。

本日の参加者は165名であったとのこと、本当に大勢の方がお越しくださいました。皆様の健康に対する意識の高さに、大変感心いたしました。それにしても長時間、誠にありがとうございました。

第8回スポーツメディスンフォーラム

2017年03月06日(月) 院長ブログ

第8回スポーツメディスンフォーラム

昨日、第8回スポーツメディスンフォーラムが開催されました。

今回のテーマはスポーツ現場におけるメディカルサポート-その準備と実際-でした。午前の部は個人競技におけるメディカルサポートで、冬季競技、陸上競技、柔道の3種目、午後の部は団体競技におけるメディカルサポートで、野球、サッカー、アメリカンフットボール、ラグビーの4種目の、それぞれエリートレベルチームをサポートしておられますドクターとトレーナーがメディカルサポートの準備と実際を経験されたエピソードを交えて報告して下さいました。実践的な話ばかりで大変参考になりました。本会はスポーツドクター、アスレチックトレーナーの資格更新義務研修会に指定されており、医師にもアスレチックトレーナーにも勉強になる講演会でした。

ランチョンセミナーは「マスギャザリングの問題について」で講師は順天堂大学医学部附属練馬病院救急・集中治療科准教授杉田学先生でした。私はマスギャザリングという言葉自体初めて聞きましたが、スポーツ大会は観客も含めて非常に大人数で行われる場合が多いので、この概念の理解はスポーツ大会に関わる場合には重要であるようです。2020年東京オリンピックに向けて、特殊な状況にも対応するべく救急医療体制の整備が望まれているそうです。

ききょう 健康講座

2017年03月01日(水) 院長ブログ

ききょう健康講座

3月16日(木)午後2時から午後3時半まで、桔梗が丘市民センター講堂におきまして、ききょう健康講座の講演を担当させていただくことになりました。演題は「ロコモと骨粗鬆症を理解して、腰痛・膝痛などを防ぎましょう!」~健康寿命を伸ばして、いつまでも自分の足で歩きましょう~です。

どうぞよろしくお願いいたします。

第1回ラグビードクターカンファランス

2017年02月19日(日) 院長ブログ

img001

昨日、第1回ラグビードクターカンファランスが開催されました。

基調講演ではサンウルブズチームドクターの坂根正孝先生が海外遠征ならではの大変さ、ご苦労を紹介してくださいました。海外ではGeneral physicianチームドクターが多いそうです。日本のサンウルブズチームドクターは3名とも整形外科医です。

シンポジウムでは脳振盪最前線をテーマに、日本ラグビーのグラウンドドクターを牽引する3名の先生方から最新の話題、情報提供がありました。

2年後の秋にはいよいよ2019ラグビーワールドカップ日本大会が開催されます。本当にもうすぐ、という感じがしますね。


<<前ページへ戻る 次ページを見る>>
お問い合わせ


最近の投稿
  • Familie*Flower
  • 講演会、無事に終了しました。
  • 肩・腰・ひざの痛みにエアリハが効く!!
  • 4thなばりジュニアメディカルラリー
  • 健康なんでも相談室
  • 毎日1分間の「エアリハ」が転倒・認知症・生活習慣病の予防にガツン!と効く
  • 救急医療週間の講演会
  • Familie*Flower
  • 5月31日は「世界禁煙デー」
  • 「できる」依存症社会 Art-Science Link Worker (マスオさん)の時代

アーカイブ
  • 2025年9月
  • 2025年8月
  • 2025年7月
  • 2025年6月
  • 2025年5月
  • 2025年4月
  • 2025年3月
  • 2025年2月
  • 2025年1月
  • 2024年12月
  • 2024年11月
  • 2024年10月
  • 2024年9月
  • 2024年8月
  • 2024年7月
  • 2024年6月
  • 2024年5月
  • 2024年4月
  • 2024年3月
  • 2024年2月
  • 2024年1月
  • 2023年12月
  • 2023年11月
  • 2023年10月
  • 2023年9月
  • 2023年8月
  • 2023年7月
  • 2023年6月
  • 2023年5月
  • 2023年4月
  • 2023年3月
  • 2023年2月
  • 2023年1月
  • 2022年12月
  • 2022年11月
  • 2022年10月
  • 2022年9月
  • 2022年8月
  • 2022年7月
  • 2022年6月
  • 2022年5月
  • 2022年4月
  • 2022年3月
  • 2022年2月
  • 2022年1月
  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月
  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
  • 2020年2月
  • 2020年1月
  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月
  • 2019年1月
  • 2018年12月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年7月
  • 2018年6月
  • 2018年5月
  • 2018年4月
  • 2018年3月
  • 2018年2月
  • 2018年1月
  • 2017年12月
  • 2017年11月
  • 2017年10月
  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月
  • 2017年5月
  • 2017年4月
  • 2017年3月
  • 2017年2月
  • 2017年1月
  • 2016年12月
  • 2016年11月
  • 2016年10月
  • 2016年9月
  • 2016年8月
  • 2016年7月
  • 2016年6月
  • 2016年5月
  • 2016年4月
  • 2016年3月
  • 2016年2月
  • 2016年1月
  • 2015年12月
  • 2015年11月
  • 2015年10月
  • 2015年9月
  • 2015年8月
  • 2015年7月
  • 2015年6月
  • 2015年5月
  • 2015年4月
  • 2015年3月
  • 2015年2月
  • 2015年1月
  • 2014年12月
  • 2014年11月
  • 2014年10月
  • 2014年9月
  • 2014年8月
  • 2014年7月
  • 2014年6月
  • 2014年5月
  • 2014年4月
  • 2014年3月
  • 2014年2月
  • 2014年1月
  • 2013年12月
  • 2013年11月
  • 2013年10月
  • 2013年9月
  • 2013年8月
  • 2013年7月
  • 2013年6月
  • 2013年5月
  • 2013年4月
  • 2013年3月
  • 2013年2月
  • 2013年1月
  • 2012年12月
  • 2012年11月
  • 2012年10月
  • 2012年9月
  • 2012年8月
  • 2012年7月
  • 2012年6月
  • 2012年5月
  • 2012年4月
  • 2012年3月
  • 2012年2月
  • 2012年1月
  • 2011年12月
  • 2011年11月
  • 2011年10月
  • 2011年9月
  • 2011年8月
  • 2011年7月
  • 2011年6月
  • 2011年5月
  • 2011年4月
  • 2011年3月
  • 2011年2月
  • 2011年1月
  • 2010年12月
  • 2010年11月
  • 2010年10月
  • 2010年9月

ページ
  • アクセス
  • サイトマップ
  • スタッフ紹介
  • リンク
  • 予約
  • 問い合わせ
  • 問診票
  • 施設
  • 書面掲示事項
  • 活動
  • 理念
  • 診療情報
  • 診療案内
  • 院長紹介
カテゴリー
  • QAスポーツ整形 (8)
  • QAリウマチ科 (1)
  • QAリハビリテーション科 (357)
  • QA整形外科 (25)
  • クリニックインフォメーション (83)
  • スタッフ採用 (9)
  • トップインフォメーション (172)
  • 待ち時間のお知らせ (598)
  • 新着情報 (1,315)
  • 未分類 (6)
  • 院長ブログ (654)
  • 骨粗鬆症 (65)

クリニックイメージ
秋山整形外科クリニック 〒518-0752 三重県名張市蔵持町原出769番1   TEL:0595-62-7000 FAX:0595-62-7070 Copyright(C)秋山整形外科クリニック. All Rights Reserved.