三重県名張市/整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科、スポーツ整形外科の診療は秋山整形外科クリニックへ

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開院2周年

2013年02月07日(木) 院長ブログ

おかげさまで開院2周年を迎えることが出来ました。

開院当初は手探り状態で始め、数々の不行き届きな点もあり、多くの方にご迷惑をお掛けしてしまったことと申し訳なく思っております。

ここまで本当に多くの皆様方に支えられて、何とかやってこられたと思っています。

秋山整形外科クリニックスタッフ一同感謝の気持ちを持って、これからも一歩ずつ前進していきたいと存じます。

これからも末永くよろしくお願いいたします。

褥瘡研修会

2013年02月03日(日) 院長ブログ

先週、名張市介護老人保健施設「ゆりの里」で褥瘡研修会があり出席しました。

講師は名張市立病院内科、地域医療教育研修センター御前秀和先生でした。「褥瘡」とはいわゆる「床ずれ」で、寝たきりの方や体の動きが制限されておられる方に起こる皮膚の損傷です。仙骨部、腸骨部、大転子部、踵部など骨が突出しており、寝ている状態で皮膚が圧迫される部位によく起こります。

クリニックでは褥瘡を治療することはほとんどありませんが、入院施設のある病院では褥瘡の予防と治療が大きなテーマの一つで、看護スタッフも褥瘡を生じないように最大限の工夫と努力をします。しかしながら生じてしまった褥瘡、入院時に既にある褥瘡の治療に難渋することも多いことも事実でしょう。今回、御前秀和先生は「褥瘡治療のポイント~基礎から最新の治療まで~」という演題を講演して下さいました。湿潤療法、閉鎖療法を基本として色々な創傷被覆材の使い分けやその工夫を紹介していただきました。御前秀和先生は褥瘡治療、予防の基本として、よく創を観察すること(創が良くなっているのか、悪くなっているのかを見極めること)の重要性と治療の3本柱として、除圧保清、栄養、局所治療を挙げておられました。

超高齢者社会を迎えて褥瘡に対処する必要性のあるケースは病院のみならず施設や自宅介護の場でも増えてくることが確実です。今回の研修会では名張市立病院職員の方々だけではなく近隣施設の方々も多く参加しておられ、名張市立病院のこういった取り組みは大変意義深いものと思われました。

「骨粗鬆症治療におけるテリパラチドの効果と役割」

2013年01月31日(木) 院長ブログ

先週おこなわれた講演会の講演2は慶応義塾大学医学部スポーツ医学総合センター講師岩本潤先生の「骨粗鬆症治療におけるテリパラチドの効果と役割」でした。

日本人が生涯で骨粗鬆症性骨折の起こる可能性は男性で12~22%、女性で40~50%だそうです。随分高い確率ですね。また一度骨粗鬆症性骨折を起こすと、二度、三度と繰り返すことが多く、生命予後まで悪化することが知られています。

しかしながら骨粗鬆症は内服薬治療の継続が困難な疾患として知られています。内服薬治療が長期にわたることや症状が一旦軽減してしまうことなどが原因でしょうね。毎日の内服を確実なものにすること(Complianceの向上)と内服薬治療を必要な期間継続すること(Persistence)の両方を向上させることが治療の質を上げるには必要で、Compliance の要素とPersistenceの要素を合わせて治療アドヒアランス(Therapeutic adherence)と言います。治療アドヒアランス(Therapeutic adherence)の向上には色々と工夫が必要ですね。

PTH製剤(テリパラチド)は従来のビスフォスフォネート製剤に比べても骨密度増加効果は高いようですね。ただかなり高額であることなどから骨折リスクの高い重症例が良い適応のようです。また副作用の多さや投与方法が皮下注射であることなどハードルは少し高いですね。連日投与製剤または週1回投与製剤がありますが、連日投与製剤は患者様の自己注射となります。

岩本潤先生の講演は大変クリアーカットでわかりやすかったです。岩本潤先生はスポーツ選手だけではなく、様々な年代層の疾患に意欲的に取り組まれておられます。また色々な点で苦労した症例や患者様とのやりとりなども紹介していただき、大変参考になりました。

「納得のいくスポーツ損傷診断とは?」

2013年01月28日(月) 院長ブログ

先週名古屋で講演会があり、2つの講演を聴きました。

講演1は名古屋スポーツクリニック院長杉本勝正先生の「納得のいくスポーツ損傷診断とは?」でした。

杉本勝正先生は中日ドラゴンズの選手を始め、多くのスポーツ選手の治療を手がけておられる肩関節、スポーツ外傷のスペシャリストです。また杉本勝正先生は診療にエコー(超音波装置)を活用しておられ、今回の講演では主にエコーに関して詳細に紹介して頂きました。杉本勝正先生はエコーの利点として、無侵襲であること、動態を描出できること(動かしながら見られること)などを挙げておられます。また骨以外の軟部組織(筋肉、腱、靭帯、神経、血管など)の描出に優れているのも利点で、MRI検査より簡便なことも魅力です。

整形外科では一般にまずレントゲン検査から行いますが、足りない情報を補ってくれるという点でエコーは非常に有用ですね。もともと整形外科にはエコーは馴染みの少ない検査でしたが、これから更に活用していきたいと思います。

また杉本勝正先生は数々の興味あるエピソードを紹介して下さいました。

約30年前?に幼少期のイチロー選手とイチロー選手を指導するチチローに地方のバッティングセンターで出会った、一瞬の接点なども紹介して頂きました。

またトヨタ自動車の豊田章男氏と小学生時代同級生であり一緒に写っている写真や、そのツテで名古屋において開催される国際学会にトヨタ自動車を2台展示して頂くようにしてもらったいきさつ、トヨタ自動車本社へ豊田章男氏に面会に行く当日にマイカーがN自動車であることに気づいて慌ててT自動車を借りていった裏話なども聞かせて頂きました。

大変勉強になり、また楽しい講演会でした。

「日本の整形外科における世界的業績」

2013年01月21日(月) 院長ブログ

昨日、京都府立医科大学整形外科教授久保俊一先生の「日本の整形外科における世界的業績」という講演を聴きました。久保俊一先生は数々の学会を主催し股関節学会など多くの学会で要職を務めておられる日本における整形外科のリーダーの一人とも言える方です。また京都府立医科大学は創立140年を超える日本でも有数の歴史と伝統を持つ大学です。

講演では、黎明期における日本の医学の歴史や、明治維新と共に西洋医学が日本に入ってきたときに英米医学ではなく独医学が導入されたいきさつ(蘭学から入ってきたため)など興味ある話を聞かせて頂きました。

また整形外科領域において日本で開発された膝に代表される関節鏡検査、鏡視下関節手術、そして骨の圧電気現象と電気的仮骨などの技術や研究が、世界に先駆けた日本の業績であることを紹介して頂きました。

講演が終わって、座長を務められた奈良県立医科大学整形外科教授田中康仁先生は久保俊一先生にそれだけ数々の要職を務められて、臨床、研究、指導など時間がいくらあっても足らない状況で、どの様にしてご自身の研究する時間を確保しておられるのか質問されました。久保俊一先生は「若手の先生にどれだけ寝てもらうかでしょう。(睡眠時間を確保してもらうということ)」とおっしゃっておられました。「睡眠不足だと仕事はできないでしょう。自分一人で出来ることはしれていますから。」、と謙遜しておられました。

私から見ますと、久保俊一先生も田中康仁先生も超人的な努力で、非常にハイレベルな質と量の仕事量をこなしておられると思います。本当に頭の下がる思いです。


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