
|
本日、奈良マラソン2013が開催され、10kmの部に出場しました。 私は約10年前に県立五條病院のメンバーと走った法隆寺ハーフマラソン以来のレースでしたが練習もろくにしていない分、気楽に楽しく走ることができました。奈良マラソンは今年で4回目の開催ですが、年々人気が上昇しているようです。今日は天候にも恵まれて、奈良の景色を楽しみながらの心地よいレースでした。ボランティアの方もたくさんおられ、皆さんとても親切で、沿道の声援も嬉しかったですね。 皆さん色々な服装で走っておられましたが、着ぐるみを纏っておられる方も大勢おられました。奈良だけに鹿のかぶり物と尻尾をつけている方や、ちょっとふっくらしたバットマンもいました。大根の着ぐるみのグループがいて、「大根!大根!」と言いながら走っていましたが、あれは何かの宣伝なのでしょうか?? 無事、完走後に同走の家族が気分不良にて救護室にお世話になるというハプニングがありました。そこで救護室に伺いますと、奈良教育大学の笠次先生が救護スタッフの指揮を執っておられ、家族共々大変お世話になりました。本当にありがとうございました。 この大会でも救護室やモバイルAED隊として多くの医師、看護師、看護学生など様々な医療スタッフがボランティアとして参加しておられます。こういう方たちの支えがあって、この素晴らしい大会が運営されているのですね。また私も機会があればお手伝いすることができれば、と思いました。 さて、私も無事に完走できたのですが、タイムは?と言うと… 参加することに意義あり!ですよね。 |

|
名張市のケーブルテレビ、アドバンスコープが「nava」という広報誌を月に2回発行しています。 nava11月23日号の「健康と生活」のコーナーで「膝関節の痛みについて」が掲載されました。 これは11月のケーブルテレビ放映での企画番組で私が担当させていただいた内容を、うまく図解付きでまとめてくれているものです。 皆様、是非参考にご覧下さいませ。 |

|
先日、みえ脊椎を語る会が開催され、講演会に出席しました。 私は脊椎を専門とする研究会に出席したことが今回初めてでしたので、興味深く聴かせて頂きました。 特別講演1は「高齢者の脊椎疾患に対する我々の治療戦略 -腰部脊柱管狭窄症から矢状面バランス異常まで-」で講師は岐阜大学大学院医学系研究科脊椎骨関節再建外科学准教授の宮本敬先生でした。 腰椎は前弯といって前方に凸のカーブで並んでいますが、カーブが少なくなったり後方に凸になると腰椎後弯といいます。加齢とともに腰椎後弯が進行した姿勢異常を腰椎変性後弯症といいます。所謂、腰の曲がった高齢者の方の状態ですね。腰椎の矢状面アライメント(前後方向の骨の並び)不良は、QOL(Quality of life、生活の質)に悪影響を与えます。同じく腰椎の異常で間欠性跛行などを来す疾患に腰部脊柱管狭窄症があります。宮本敬先生によりますと、腰椎変性後弯症と腰部脊柱管狭窄症とは共に歩行困難を来すことなどから臨床的に混同されることがあるようです。腰椎変性後弯症に対する手術治療はQOLの改善を見込めますが、再手術を要することがあるという問題点もあるようです。 腰椎変性後弯症は高齢女性に多いですが、台所仕事の時に肘で身体を支えて仕事をされることが多いようです。その場合に肘や前腕伸側に皮膚色素沈着、鱗屑、皮膚肥厚、胼胝形成などの皮膚異常を認めることが多く、これを宮本敬先生はKitchen-Elbow Signとして腰椎変性後弯症患者に特徴的として強調しておられました。成る程、これはわかりやすいですね! また宮本敬先生は腰に優しい椅子を考案し、業者が受注販売しているようです。これは外来診察での長時間の待ち時間に、患者様が腰痛を悪化させないようにという配慮から考案されたそうです。宮本敬先生のアイディアと心配りに感心致しました。 |

|
先日、奈良県医師会スポーツ医学部会講演会があり、出席しました。講師は順天堂大学整形外科・スポーツ診療科先任准教授池田浩先生で講演は「サッカーにおける下肢の外傷・障害~日本代表チームでのメディカルサポートも含めて~」でした。池田浩先生はサッカー日本代表チームドクター、J1サッカージェフユナイテッド市原・千葉チームドクターを兼任され、豊富なスポーツドクターとしての経験を披露して下さいました。 池田浩先生によりますと、スポーツドクターの役割は手術治療よりも予防医学の方が重要で、綿密な疫学調査によりスポーツ外傷・障害の予防に努めることが肝要であるということです。 サッカーJリーグにおきまして、1試合平均0.65件の外傷が発生しているそうです。そのうち下肢の外傷が60~70%を占めるそうですが、意外と頭頚部外傷も多く20%くらいを占めるそうです。下肢の外傷では肉離れ(筋損傷)と靱帯損傷が多いそうです。肉離れ(筋損傷)はハムストリングス、大腿四頭筋、下腿三頭筋、内転筋に多く、靱帯損傷は足関節外側側副靱帯損傷、膝内側側副靱帯損傷、膝前十字靱帯損傷などが多いようです。 膝前十字靱帯損傷は先日の日体協スポーツドクター研修会の講習でも紹介されたバスケットボール選手においてもそうであったように、サッカーでも女子選手が男子選手の8倍多いそうです。しかしながら男子選手でも前十字靱帯損傷の起こる頻度は高くなくても手術治療に至る場合は多いようです。前十字靱帯損傷に対する保存治療(手術をしない治療)の成績は不十分な場合が多く、膝くずれ(歩行時などに膝がガクッとはずれるように力が抜けてしまうこと)が起こりやすく、二次的に半月板損傷や軟骨損傷を起こしてしまうことが多いようです。前十字靱帯損傷に対する手術治療(靭帯再建術)の成績は良好で、トップアスリートであっても80%以上は復帰可能なようです。しかしながら前十字靱帯再建術後に復帰まで早くて6~8ヶ月間要することが問題です。再建術では池田浩先生は損傷した前十字靱帯を温存した再建術を施行し、更に良好な結果を得ているようです。また国際サッカー連盟(FIFA)が作成し展開している前十字靱帯損傷の予防にも役立つThe 11+という外傷・障害予防トレーニングを紹介して頂きました。。 肉離れ(筋損傷)は従来MRI像における出血量の多さによって重症度を区分していましたが、出血を起こしている解剖学的部位による重症度分類に変わってきているようです。血行の良くない腱周囲損傷では、出血量の多さに関わらず復帰までの期間が長くなるようです。 サッカーにおいて特徴的に多い疲労骨折は第5中足骨疲労骨折で、人工芝のグラウンドでは発生率が高いようです。保存治療では再発率が高いために手術治療を要することが多いようです。手術治療の成績は良く保存治療よりも復帰までの期間が短縮されるようですが、それでも復帰が早すぎると再骨折の危険性があるようです。 Jリーグチームのチームドクターとして年中昼夜を問わずチームをサポートし、なおかつ日本代表チーム帯同チームドクターとして年間60日くらいは選手、スタッフとともに遠征などホテル生活になるそうで、家を空けることが多く家族の方の理解と支え(忍耐も?)も必須なようです。また外国チームに所属する選手の健康状態、怪我の状態などを外国のドクターとやりとりをしたり、海外遠征に向けて全ての選手に多くの感染症の予防接種をしたりと、色々なご苦労を紹介して頂きました。 池田浩先生はスポーツドクター、チームドクターとして現場に求められているものは優れた技術以上に現場のニーズに応じた対応であると述べておられました。現場で奮闘しておられる先生ならではの言葉かと思われました。 |

|
昨日、天理親里球技場で第93回全国高等学校ラグビーフットボール大会奈良県大会準決勝が行われ、グラウンドドクターとして参加致しました。 昨日の2試合では、特に目立った外傷もありませんでした。将来性豊かな選手たちが大きな怪我に見舞われることがなく、安堵致しました。 勝ち上がったのは天理高等学校と御所実業高校です。両チームともに実力はかなり高く、どちらが勝っても全国大会でも活躍できると思われます。 来週の決勝戦は激戦必至ですね!とても楽しみです。 |
