先日、第36回奈良県スポーツ医・科学研究会 奈良トレーニングセミナー2023が開催されました。特別講演Ⅰは「ランニング障害に対するアスレティックリハビリテーションならびに再発予防の取り組みについて」で、講師は清水建設江東ブルーシャークスヘッドトレーナー、東海大学陸上競技部中・長距離ブロックアドバイザー南里重章先生でした。特別講演Ⅱは「ランニング障害を診断する、再発予防を考える」で講師は早稲田大学スポーツ科学学術院教授鳥居俊先生でした。
南里重章先生は、各選手に応じたきめの細かい対応やリハビリテーションの工夫の詳細を教えてくださいました。鳥居俊先生は最近増加している大腿骨疲労骨折、仙骨疲労骨折、ハムストリング起始腱障害などについて解説して下さいました。最近では、疲労骨折は高骨密度の選手でも多発する傾向にあり、治療に当たっては選手一人ひとりのニーズを尊重することが重要であると述べられました。鳥居俊先生はランニング障害を診断するとともに、ランニング障害の発生要因を探索し発生要因への対策を講じる重要性と保存治療の可能性についても言及されました。
とても興味深く、勉強になる講演会でした。本当にありがとうございました。