日本整形外科学会では啓発活動として、8月30日(日)の読売新聞全国版に全面広告として、”医師と元患者が語る「がんロコモ」カギを握る運動器のケア”という記事を掲載しました。 「がんロコモ」とは、がん自体、あるいは、がんの治療によって骨・関節・筋肉・神経などの運動器の障害が起きて移動機能が低下した状態をいい、進行すると日常生活が不自由になり、介護が必要になるリスクが高まるということです。 土井万菜子さんは小学校6年生の時に、腸骨に骨肉腫を患って、当時東京大学医学部付属病院勤務の河野博隆先生に治療を受けたそうです。河野博隆先生は、体のリハビリテーションをもっと早期から、がんの治療と並行して行えばよかったと考えておられます。土井万菜子さんによりますと、手術後はベッドから車椅子に体を移すことも難しいほど体力がなく、退院するときも骨がスカスカになっていて、運動器が衰えていることを実感したということです。 公益社団法人日本整形外科学会理事長松本守雄先生は、今年はコロナ禍により、外出や運動の機会が減った方が多いので、ロコモになる方の増加を心配しておられます。また「運動器のケアが後回しになる。」というのは、がん治療の現場とコロナ禍で共通することであると指摘されます。松本守雄先生は今後もロコモに関する啓発活動に取り組んでいかれるということでした。 |