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「骨粗鬆症治療」

2020年01月05日(日) 院長ブログ

先日行われました名賀医師会臨床懇話会の特別講演は「骨粗鬆症治療」で講師は「にいみ整形外科」院長新見塁先生でした。新見塁先生は三重大学整形外科、富田浜病院などの病院で勤務されたあと2018年に桑名市で、にいみ整形外科を開業されました。新見塁先生は以前から骨粗鬆症に関して研究を続けてこられ、数多くの論文も発表されており、現在も精力的に講演会講師なども務めておられます。新見塁先生は骨粗鬆症の疫学と診断、治療効果判定、薬物療法などに関してわかりやすく解説して下さいました。

骨粗鬆症による骨折は高齢になると誰でも起こり得ますが、新見塁先生によりますと女性は死ぬまでに2人に1人は骨折を起こすという報告があるそうです。骨粗鬆症で骨折を起こす場合には骨密度が低いからだと考えますが、新見塁先生によりますと骨折する人の中で骨密度が低い人は約20%で、約80%の人は骨密度があまり低くないそうです。そこで骨粗鬆症の治療は、骨密度が低い方にするというよりも骨折を起こしやすい人に行われるべきであるということでした。新見塁先生によりますと骨折を起こしやすい人とは、骨折の既往のある人であるそうです。

骨密度の測定方法は腰椎、大腿骨頚部、橈骨、手、踵などで測定する様々な測定器械があり、腰椎と大腿骨頚部で測定する検査が最も信頼性が高いと言われています。新見塁先生によりますと治療効果が最も見えやすいのは海綿骨が多い腰椎であるということでした。ただ最も信頼性の高い腰椎と大腿骨頚部をDEXA法で測定する器械を用いても、以前に新見塁先生が行った調査研究結果によりますと、やはり検査誤差を認める場合が多かったそうです。また骨折、変形、動脈の石灰化などの影響も受けて見かけの値が高くなる場合も多く、骨密度が高くなったので治療を中止するという判断は要注意であるということでした。薬の種類によっては骨密度の増加効果の少ないものもあるので、血液検査や尿検査で骨の新陳代謝が改善していることを確認するのもよいということでした。

薬物療法に関しては、ビスフォスフォネート系製剤(BP製剤)が骨粗鬆症治療の中心であるということです。コストパフォーマンスに優れ、錠剤、ゼリー、注射、点滴と様々な投与経路を選べるのも利点です。ビタミンD製剤との併用も有効であるそうです。内服薬の場合に内服方法の遵守が必須であり、食後に服用してしまうと効果は全く見込めないということでした。骨折が2カ所以上であったり、1カ所でも骨密度がYAM値65%未満、骨密度がYAM値60%未満の場合にはテリパラチド製剤などの投与を考慮するということでした。その他の種類の薬物療法についても解説して下さいました。現在、骨粗鬆症の薬は新しく効果の高いものが、どんどん開発されています。新見塁先生はそれぞれの患者様毎に最適な薬剤を選択しておられ、治療結果について詳細な調査をして、更に次の治療にフィードバックしているということでした。

新見塁先生のご講演は大変わかりやすく、日常診療にとても参考になるものでした。本当にありがとうございました。


 
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