先日、名張地区糖尿病研究会が開催されました。特別講演は「最新の糖尿病心血管イベントOutcomeを踏まえた糖尿病治療とは」で講師は社会医療法人大和会東大和病院糖尿病センター長犬飼浩一先生でした。 内容は糖尿病合併心不全が増える理由、糖尿病合併心不全の症例に対する治療、腎機能保護を見据えたDPP-4阻害剤の選択などについて解説して下さいました。専門外の私にとっては理解が困難なところもありました。 ディスカッションでは「開業医から見た糖尿病治療」というタイトルで、森岡内科クリニック院長森岡浩平先生司会の元で講師の先生と参加者で意見交換がなされました。犬飼浩一先生から糖尿病治療に対する患者様の治療意欲を高めるコツについて紹介してくださいました。食事制限も厳しすぎると継続困難となるので、イベントごとなどでしっかり食事する必要性のあるときには、食べるときは食べたらよいというスタンスにしているということでした。炭水化物の食事同士の重ね食べや、もらい物があって必要以上に食べ過ぎてしまうこと、炭水化物を揚げたもの(フライドポテト、かりんとうなど)などには注意が必要で、暑い夏でもアイスはやめてかき氷にしておく方がよいというように勧めておられるということでした。インスリン治療を拒む方への対処方法の質問がありましたが、犬飼浩一先生は最近インスリン治療なしでも治療可能な症例が増えてきているということで、内服薬治療の工夫について紹介してくださいました。特に、高齢者の糖尿病患者の治療に対しては、一人一人に適した薬物治療を行っていくことが重要であるということでした。 |