先日、骨粗鬆症WEBシンポジウムを看護師、理学療法士と視聴いたしました。講演は「骨粗鬆症治療の新展開と今後の展望」で講師は徳島大学藤井節郎記念医科学センター顧問松本俊夫先生でした。 松本俊夫先生によりますと、わが国には約1300万人の骨粗鬆症患者さんがおられ、人口の高齢化に伴いなお増加の一途をたどっているということです。骨粗鬆症の最も重要かつ重篤な合併症は大腿骨近位部骨折や脊椎椎体骨折であり高齢者の日常生活が大きく損なわれ、健康寿命が短縮するのみならず死亡率も増加するということです。 松本俊夫先生によりますと、骨粗鬆症による骨折の防止には骨折リスクの高い患者を効率よく見出し治療へと導く方策が必要であるということです。そのためには既存臨床骨折の有無に加え、身長低下や亀背の有無などの問診・視診と胸腰椎X線像による椎体骨折の評価が重要であると強調されました。また続発性骨粗鬆症は、その原因疾患の診断・治療および原因疾患に応じた骨粗鬆症治療方針の策定が必要であるということでした。 さらに松本俊夫先生は骨粗鬆症治療薬の使用方法と合併症などについても詳細に解説してくださいました。大変勉強になる講演会でした。 |