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「気管支喘息の外来診療」

2016年05月05日(木) 院長ブログ

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先日、名賀医師会臨床懇話会が開催されました。講演は「気管支喘息の外来診療」で講師は上坂内科院長上坂太祐先生でした。上坂太祐先生は日本呼吸器学会専門医、日本視鏡学会気管支鏡専門医で気管支喘息の治療などを専門にしておられます。上坂太祐先生によりますと気管支喘息は吸入ステロイド薬の普及により、わが国では最も死亡者数が減少している疾患であるそうです。上坂太祐先生は配合剤を含む吸入ステロイド薬、その他の長期管理薬、喘息発作時の全身性ステロイド薬に分けて、ガイドラインとエビデンスに基づいて使用法を紹介して下さいました。私が気管支喘息の治療をすることはありませんが、大変興味深く拝聴いたしました。

気管支喘息は咳、喘鳴、呼吸困難などの症状を生じる疾患で気道に炎症が起こることにより生じる疾患であるそうです。気道の炎症は部分的に可逆的であるということで、気管支の炎症が慢性的に続いた結果、気道壁が厚くなって気管支の内径が狭くなる現象が起こり、これを気道壁のリモデリングというそうです。気道壁のリモデリングにより、不可逆的気道閉塞を生じるということでした。喘息死は吸入薬の普及により、2014年には1550人にまで減少しているそうですが、上坂太祐先生によりますと成人喘息の喘息死前の重症度で見ると軽症でも生じている場合も多いそうで、軽症から十分な治療が必要であるということでした。

喘息の主要な症状である喘鳴は、気流が制限されることにより起こり、強制呼気させると聴取しやすいということです。スパイロメーターという医療器具で検査するスパイロメトリーでは閉塞性パターンをとり、ピークフローは日内変動を認めるそうです。上坂太祐先生は鑑別診断として左心不全、腫瘍、結核、気管気管支軟化症などを挙げておられました。

上坂太祐先生によりますと気管支喘息の本態はアレルギー性疾患であり、治療はステロイド薬が中心になり、近年吸入ステロイド薬、長時間作用型β-2刺激薬、長時間作用性抗コリン剤、ロイコトリエン拮抗薬などにより治療は飛躍的に進歩しているということで、それぞれの薬剤について詳細な使い方を提示して下さいました。上坂太祐先生は気管支喘息の治療ではリモデリングを防ぐことが重要で、発作だけではなく呼吸機能の正常状態維持により長期予後改善を目指すということでした。そのためには初診時から患者教育、長期管理の徹底が重要であるということでした。上坂太祐先生の講演は大変わかりやすく、専門外の私にもよく理解できる内容でした。ありがとうございました。


 
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