東北大学加齢医学研究所教授瀧靖之先生著の「生涯健康脳」を読みました。瀧靖之先生は「幸せに生きるということは脳を健康に保つことと同じです。そして嬉しいことに、生涯健康脳を保つ方法は、日常生活の中で簡単にできることがいっぱいあります。」と述べておられます。 瀧靖之先生は「アンチエイジング」より「スマートエイジング」でと勧めておられます。「アンチエイジング」が加齢をネガティブ、後ろ向きにとらえているのに対し「スマートエイジング」は加齢を「知的に成熟する人生の発展」としてポジティブ、前向きに捉えているということです。私は以前から「アンチエイジング」という言葉に違和感を感じていましたので、これもなるほど!という気がしました。脳の説明で瀧靖之先生は片手を開いて「おでこ」のあたりを包み込んだあたりが「前頭葉」、「聞かざる」のポーズをするあたりが「側頭葉」、いい子となでてもらった頭の上が「頭頂葉」、「いやあ、まいったなあ」という時に、つい抑えてしまう頭の後ろのあたりが「後頭葉」です、という説明は本当にわかりやすく感じました。 脳に良いこと、悪いことの章では、「有酸素運動」、「デュアルタスク」が良いことで、飲酒、肥満、糖尿病、動脈硬化症、高血圧症、ストレスなどが脳に悪いことであり、十分な時間と質の良い「睡眠」が脳を守ると述べておられます。また脳の最高の栄養素は「知的好奇心」であり、楽しい!嬉しい!が脳を元気にする、と述べておられます。それには「新しいこと」をすること、「コミュニケーション」を計ること、「デュアルタスク」を好きなこと、趣味に取り入れること、そして音楽の効能についても述べておられます。 脳はトレーニングで変化する、生活習慣が遺伝子を超える、なども何とも心強い希望の持てる瀧靖之先生からの言葉であると思いました。 |