日本代表がアメリカ代表を28対18のスコアで下し、ワールドカップ予選リーグ敗退とはなりましたが有終の美を飾りました。日本代表はワールドカップで過去に1勝しか挙げておらず、今回3勝1敗(勝ち点12)で終えたことは日本代表チームの大躍進であったと思います。観ていてとても嬉しく思いました。ワールドカップ2015イングランド大会が開催された9月18日には、あまり取り上げられずに認知度はどうなっているのかという心配がありましたが、南アフリカ代表戦の歴史的勝利などもありラグビーワールドカップおよび日本代表チームの注目度は急上昇しているようです。 試合は決して楽な展開ではなかったと思います。アメリカ代表のピックアンドゴーの攻撃に手を焼き、少しずつゲインされ最後に外にまわされて2本トライをとられたのは、アメリカ代表のシナリオ通りという感じがしました。五郎丸選手のPGによる着実な加点、アメリカ代表WTBの選手が抜ければ独走トライをとられたであろうマフィ選手のタックル、アメリカ代表選手シンビン中のラインアウトモールからのトライで追加点など、どれか一つかけても試合はどう転んだかわからなかったように思えました。その中でチームの強みを活かして勝ちきった日本代表チームは素晴らしかったと思います。 先日のスコットランド代表とサモア代表の試合でスコットランド代表が36対33のスコアで勝利したために、日本代表はアメリカ代表戦前に決勝トーナメント進出の道は絶たれていました。日本代表チームのモチベーションはどうなるのかと思っていましたが、リーチキャプテンがチームのモチベーションは日本ラグビーのプライドで2019年の日本大会にどう繋げていくのかが大切だと話したと語っていました。その通りの高いモチベーションで、高いパフォーマンスを見せてくれた選手たちに感謝です。 先日のスコットランド代表とサモア代表の試合は、日本代表の決勝トーナメント進出の可能性のためにサモア代表の勝利を願って観ていました。しかしながら勝てば決勝トーナメント進出が決まるスコットランド代表と予選リーグ敗退が決まっているサモア代表ではモチベーションが違うので一方的にスコットランド代表の優位になるのかと思っていました。ところがサモア代表の気迫は凄く、スコットランド代表は終了間際の逆転トライでようやく薄氷の勝利を得たという結果でした。試合終了のホイッスルでサモア代表選手たちがピッチに倒れ込んでいる様子は、選手たちが全力を出し切ったことを如実に表しているようでした。このように後の結果が決まっていても、国のプライドをかけて全身全霊、全力を尽くすところがラグビーの素晴らしいところではないかと思っています。五郎丸選手も常々「日の丸を背負って戦います。」とコメントしていましたね。 日本代表史上最高の結果を残した史上最高の監督であるエディー・ジョーンズヘッドコーチが去った後、日本代表チームがどういう道を歩むのか注目を集めるところです。どういう指導者を迎えても、大いに期待して日本代表チームの今後の成長を見守りたいと思います。そして何より今大会での活躍でわれわれに感動を与えてくれた日本代表チームの選手、スタッフの方々に感謝の気持ちしかありません。 |