昨日ラグビーの第51回日本選手権決勝が東京・国立競技場で行われ、パナソニックが東芝を30-21で下しました。パナソニックは三洋電機時代以来となる4年ぶり4回目の優勝を果たし、チーム初となるトップリーグとの2冠を達成しました。 今シーズン、東芝はパナソニックに一度も勝つことができず、試合の序盤はパナソニックの方が東芝を圧倒的に押しこんでいました。ところが東芝がシンビンの選手が出て、一人選手の足りない時間帯をなんとか凌ぎますと、今度は東芝にチャンスが訪れました。そして東芝はチャンスをものにして2トライを挙げ、前半をリードして折り返しました。 しかしながらその後パナソニックは実力を発揮し逆転、後半23分に13点差をつけたときにはもう勝負があったかと思われました。その直後のキックオフで東芝は集中して圧力をかけて、リーチ主将のトライに繋げます。ここで6点差まで迫り、一転勝負の行方がわからなくなりました。この局面で勝負を決めたのはパナソニックSH田中選手の相手SHへのタックルだったと思います。これでPGを得たパナソニックは残り6分で9点差と点差を開き、勝負ありとなりました。 パナソニック田中選手は世界最高峰のスーパーラグビー、ニュージーランドのハイランダーズで活躍中です。今日の試合には参加していませんでしたが、パナソニックの堀江選手もスーパーラグビー、オーストラリアのレベルズで活躍しています。また最近は日本代表の立川選手もスーパーラグビー、オーストラリアのブランビーズに所属しています。この様に世界最高峰で活躍する日本人選手や、ニュージーランド、オーストラリア出身の国代表レベルの選手が多く出場する今日の試合はレベルが非常に高くて、見応え十分の好ゲームでした。 ラグビーの進化によりレベル向上が著しく社会人と学生の差は開く一方で、学生では無敵の帝京大学でさえ社会人の壁を破ることは容易ではありません。実際、今年の日本選手権でも学生チームは全て1回戦で社会人チームに敗れました。これは致し方ないことだと思います。しかしながらこのレベルの高い熱い戦いが、かつての日本選手権のように再び多くの人の注目を集め脚光を浴びるようになることを心から願っています。 |