先日、漢方領域別セミナーが開催され出席しました。演題は「病期からみた漢方薬の選び方~リウマチ、CRPSなどを中心に~」で講師は松村外科整形外科医院院長松村崇史先生でした。 松村崇史先生は手の外科を専攻される傍ら漢方医学治療にも造詣が深く、日常の診療でも西洋医学と漢方医学を見事に融合させた治療を行われているようです。 CRPSは複合性局所疼痛症候群のことで、外傷などをきっかけに長時間持続する痛みや浮腫、皮膚温の異常、発汗異常などの症状を伴う難治性の慢性疼痛症候群です。CRPSや関節リウマチに対して、病期に照らして有効な漢方薬治療を紹介して頂きました。 漢方では病態を進行状況に従って六病位という6段階に分類しており、傷寒論では陽証を太陽病、少陽病、陽明病、陰証を太陰病、少陰病、厥陰病の3つに分け、それぞれの病期に応じた治療が勧められます。このあたりは西洋医学より緻密なところですね。 その時点での個人の総合的な状態を「証」といい、漢方の基本的な診断・治療法として「随証治療」を紹介して頂きました。また証を時空的にとらえて漢方薬治療の方針を決定すること、炎症・疼痛性疾患に病期(病位)の概念を導入し治療に応用することを紹介して頂きました。 とても奥が深いですね。 まだまだ勉強です。 |