先日、伊賀・名賀合同臨床集談会が開催され、特別講演は「骨転移-日常臨床での落とし穴と最近の話題」で講師は三重大学医学部整形外科准教授松峯昭彦先生でした。 他臓器から骨に転移することにより発生した転移性骨腫瘍は原発巣の特定に苦労することもありますが、三重大学医学部附属病院がんセンターでは包括的に治療していることを教えて頂きました。松峯昭彦先生は骨破壊病変の発見に、叩打痛などの所見の重要性を指摘しておられました。 さらに悪性軟部腫瘍についても紹介して頂きました。骨軟部悪性腫瘍はその発生頻度の少なさから見逃されがちですが、隆起性の病変、出血性の病変を見たら腫瘍かもしれないと考える重要性を説いておられました。悪性度の高い軟部腫瘍の特徴として、増大のスピード、サイズ(5cm以上)、硬さ(硬い)、可動性に乏しい、局所熱感、局所発赤、疼痛などを挙げておられます。 感染に見えたが悪性リンパ腫であった症例、猫ひっかき病など特殊な症例も紹介して頂きました。 紛らわしい隠された疾患を見逃さないようには細心の注意が必要ですね。 |