手の痛みについてNHKのテレビ放送、「ためしてガッテン」で2月15日に放映していました。内容は以前にご紹介した、「腱鞘炎」と「ヘバーデン結節」についてでした。またQ and A整形外科のコーナーを参考にご覧になって下さいね。 手指の腱鞘炎は指屈筋腱の狭窄性腱鞘炎でばね指といいます。番組では腱鞘の働きを自転車のブレーキになぞらえて、うまく説明していました。腱鞘があってこそ腱が有効に働くということですね。治療は局所の安静が中心になりますが、症状の強いときには注射の治療を行うことが一般的です。ステロイドホルモンという薬を腱鞘の部分に注射するのですが、手のひらに注射するのでかなり痛いことや糖尿病のかたは血糖値が上昇するので良くないということなどが問題点です。糖尿病の方は腱鞘炎を起こしやすいということもありますので、治療上悩ましい問題です。 保存治療(手術以外の治療)で症状が改善しないときには手術治療が考慮されます。番組では鏡視下の手術を紹介しておられましたが、一般には切開する方法がよく行われています。切開すると傷が少し大きくなる(約1.5cmくらい)という問題点もありますが、鏡視下手術の場合は傷が小さいが2カ所できる(それぞれは数mm ずつでしょう)ことや一部の施設でしか行っていない、保険適応外であるなどの問題点もあるようです。治療に当たってはよく相談されるとよいでしょうね。 ヘバーデン結節は関節の軟骨がすり減って、骨が変形してくることにより関節の変形を起こす「変形性関節症」の一つです。番組ではテーピングのテープを巻いて関節の可動性を制限する方法を紹介していましたね。なかなか有効な治療手段がないということが実情かと思われます。 |