1月7日に全国高校ラグビー決勝が行われ、診療が終わってすぐにテレビで観戦しました。結果は東福岡高校が36-24で東海大仰星高校に勝利しました。 東福岡高校は部員が114人、東海大仰星高校も100人を超える部員を抱えており、15人を揃えるのに四苦八苦している高校が多くあることを考えてもそのレベルの高さが分かります。試合内容はとてもハイレベルなものでした。また両チームとも攻撃の意識が高く、球をつなぐ技術の高さ、反則の少なさは驚きでした。東海大仰星高校も東福岡高校に負けないくらいにターンオーバーを繰り返しており、両チームともに守備の意識と技術もとても高いものでした。 序盤の攻防で東海大仰星高校はもっと着実に地域を取りに行く手段もあったと傍目には思ったのですが、東福岡高校のエースFB藤田選手のプレッシャーを感じていたのかもしれません。また東福岡高校の守備力が強かったということでしょう。序盤に差がついてしまったのは、少し残念に思いました。 東海大仰星高校のエースWTB近藤選手が東福岡高校FB藤田選手のタックルをかわしてとったトライは見ていてわくわくする素晴らしいものでした。この2人の選手のマッチアップは本当に最高で、2019年に日本で開催されるワールドカップでは彼らが日本チームを牽引していることでしょう。 この試合は地力で上回った東福岡高校が勝利しましたが、ゲームの見所は終了間際にもありました。ホーンが鳴り、ラスト1プレー。17点リードで東福岡高校ボール。もう勝利は確定しています。そこでなんと東福岡高校は攻撃をしてもう1トライを取りに行ったのです。こんなことは他のスポーツでは考えられないかもしれません。すでに勝敗は決しているのですから。そこから凄かったのが東海大仰星高校の守備とつなぎでした。球を奪い返して今度は攻撃につなげ、何度かペナルティーを獲得し最後はトライまでつなぎました。圧巻でした。 ラグビー人気とラグビー人口が低下している中、見ていてわくわくする魅力あるラグビーが求められていると思います。スポーツの人気はプレーする人たちももちろんですが、プレーしない観客の立場である大多数の人をどれだけその魅力の虜にするかだと思います。野球やサッカーもそうやって発展しているわけですから。そして体格でハンディのある日本代表が外国に追いつき追い越すためには、ラグビーの人気や裾野の拡大につながる様な見ていて楽しいラグビー、想像力溢れるダイナミックな展開するラグビーを目指していく必要があると思います。 今後の日本ラグビーの進むべき方向性を、高校チームや昨日惜敗した天理大学が示してくれているように私には思えます。 |