皆さん、ロコモティブシンドロームってご存知ですか? これは運動器症候群と言って、関節、骨、筋肉、神経などが弱くなったりして歩きにくくなったり躓きやすくなったりすることで、運動器の障害により要介護となる危険性が高くなることです。対象となる疾患は変形性関節症、骨粗鬆症、腰部脊柱管狭窄症、変形性脊椎症などで整形外科を代表する疾患ばかりです。 近年、メタボリックシンドロームはその言葉も浸透して、内臓脂肪型肥満によってさまざまな病気が引き起こされ動脈硬化になりやすいことから、色々な対策が講じられるようになってきました。 ところが「ロコモ」は「メタボ」や「認知症」と並び「健康寿命の短縮」、「ねたきりや要介護状態」の3大要因のひとつになっているのですが、メタボに比べ認知度は低いように思われます。 昨日、ヒルホテル サンピア伊賀において市民公開講座が開かれました。これは10月8日の骨と関節の日にちなんで三重県整形外科医会、エーザイ(株)共催で毎年おこなわれており、今回は梨ノ木診療所の山﨑征治所長が「ロコモティブシンドロームと介護」、名張市立病院整形外科の松村好博先生が「最近の腰痛診療(ガイドラインから)」、おおすみ整形外科理学療法士の森統子先生が「健康長寿の為の運動療法」を講演されました。山﨑先生は豊富な症例を、松村先生は最新の知見を紹介して頂いて、大変勉強になりました。森先生の講演には運動療法の実演もあり、参加されていた大勢の皆様も大変熱心に練習しておられました。 僕も皆さんと一緒に体操をしました。(ロコモなんてまだまだ気にする年でもないよ、と内心思いながら)片足立ち、スクワット、膝伸ばしなど楽勝と思ってこなしていました。ところが、最後の両手万歳で二の腕が両耳にぴったりつけるのには難儀しまして、そのまま後ろに伸ばすのは到底無理でした。(-_-;)ああ、僕も立派なロコモ予備軍でした…。 |