Sport Japan vol.45の特集は、~集中力、注意力がいまひとつ?だったら要注目、「ビジランス」~です。 「ビジランス」という言葉はあまり馴染みがありませんでしたが、川村学園女子大学文学部心理学科教授心理学博士田中裕先生によりますと、英和辞典的に捉えると「警戒」、専門用語なら「覚(醒)度」、「注意持続性」と置き換えられるそうです。 スポーツの現場において、「もっと集中!」とか「そこ注意して!」とかは、よく聞くセリフですが、確かに注意力散漫や集中力欠如がなぜ起こるのか、不思議に思っていました。 田中裕先生によりますと、それは「ビジランス」低下が大きな要因であり、「ビジランス」低下の3つの主原因は①覚醒水準の低下、②情報処理(注意)の配分の不適切、③慣れ、であるそうです。 覚醒水準の低下は、前夜の睡眠不足で試合当日に眠くなってしまうような状況など、情報処理(注意)の配分の不適切は練習時間が長くなり、課題を処理仕切れなくなる場面など、慣れは比較的容易な課題が続くと無関係なことが割り込んでくる、などであるそうです。 また過度にハイテンションな状態(ビジランス上昇、過覚醒)でも、人間の体にはドキドキすればそれを抑えようとする方向へ心身活動が向く仕組みがあるから良くない、ということで、高すぎず低すぎず適切なレベルでのビジランス維持が見落としやエラーを防ぐポイントとなるということでした。 田中裕先生はビジランスとまばたきの関係なども研究されているそうです。人は1回のまばたきで約0.2秒目をつむり、1分間に約20回まばたきをしているそうです。退屈を感じてくるとまばたきの回数は増え、まぶたを閉じる時間も長くなってくるそうです。こんなところにも「ビジランス」の低下が現れてくるのですね! 新潟医療福祉大学教授水泳部監督下山好充先生は単調な反復練習のトレーニング効果の上げ方を解説しておられます。下山好充先生によりますと水泳は反復練習そのもので、悪い泳ぎ方になるなら練習自体を短くすることを勧めておられます。下山好充先生によりますと反復練習で押さえるべき3ポイントは、①どのような目的で行うのか、②正しい動きとは何か、③体のどこ(部位、動作)に意識を向けて行うのか、であるそうです。 その他にも、とても参考になる記事が多いですね。 |