腰痛の治療において多裂筋は重要な筋の一つです。多裂筋は仙骨から第2頸椎まで走行しており、最も強大なのは腰部です。多裂筋は腰椎に走行している他の脊椎背側筋群と比べ腰椎レベルで占める割合が大きい、つまり数多くの軟部組織の中で腰痛の一要因として考えられます。
実際に腰椎疾患の患者さんでは多裂筋のスパスム、腫れ、腫脹が見られる事が多く、理学療法でも治療の一つとしてリラクセーションなど多裂筋に対しアプローチを行います。
リラクセーションを実施する場合、骨盤を後傾させ、腰椎の前弯を可能な限り消失させた状態で多裂筋の走行を考慮して収縮を促します。
リハビリテーション室長 見田忠幸
おかげさまで、当院は開院11周年を迎えることができました。
これもひとえに、地域住民の方々、関係者の方々から温かいご支援をいただいた賜物と感謝いたしております。
これからも感謝の気持ちを込めて、クリニックの理念を実現、実行すべくスタッフ一同努力を重ねていきたいと思っております。
どうぞ宜しくお願い致します。
骨粗鬆症は骨が脆い状態であるため、転倒すると骨折してしまうことも多いです。超高齢社会である我が国においては、骨折、転倒は要支援・要介護の主な原因のひとつであることから、予防対策が重要になると言えます。
日常生活で、簡単に継続できる転倒を予防するトレーニングのひとつが、バランストレーニング+大腿四頭筋トレーニングとされています。具体的に、バランストレーニングは片足でバランスをとって起立を保持します。両足交互に数十秒保持します。転倒の危険がある場合は何かにつかまりながら行います。大腿四頭筋トレーニングは椅子に座った状態で膝を伸ばし、脚を浮かせた状態で数十秒保持します。このトレーニングを組み合わせて毎日継続することで転倒の発生率が44%低下したというデータがあります。
トレーニングは毎日継続することで効果も出やすいです。幅広い方が継続しやすい簡単ですぐに実行できる内容ですので是非取り入れていただきたいと思います。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 OPJリエゾン 第8号 冬 2021 ライフサイエンス社
当院のリハビリテーション科におけるエコー
超音波画像診断装置(以下、エコー)は、超音波を送受信するプローブから生体内に受信し、画像表示するものです。骨や筋肉など各組織によって透過性が異なるため、それぞれの組織で観え方は変わります。エコーの利点は、侵襲が少なく簡易的に検査できることです。
整形外科医においては、画像診断や注射を打つ時などに活用し、我々理学療法士においては、理学療法評価(どこが痛みや可動域の制限になっているのかなど)や運動療法を実施する際に活用することがあります。
当院では、診察室とリハビリ室に設置しております。
リハビリテーション科 河田龍人