当クリニックでは下記の期間を夏期休業とさせていただきますので、ご案内いたします。休業期間は何かとご迷惑をおかけすることと存じますが、ご容赦くださいますように何卒よろしくお願い申し上げます。
夏期休業期間 2015年8月12日(水)~2015年8月16日(日)
特に午前中のクリニック駐車場混雑解消のために、待望の第2駐車場が完成致しました。駐車場混雑時には、是非ご利用下さいませ。
第2駐車場は隣接する変形地を利用したものですので、色々とご不便をおかけすることがございます。ご利用の際には、下記にはくれぐれもご注意下さいませ。
第2駐車場に連絡するスロープは幅が狭いですので徐行をお願い致します。段差で車の底を擦らないようにご注意下さいませ。またスロープ両横の手すり柵にもご注意下さいませ。
第2駐車場奥は少し崖になっております。ご注意下さいませ。
第2駐車場には照明がございません。日没後のご利用はご遠慮下さいませ。
以上、よろしくお願い申し上げます。
先日、伊賀地区学校保健研修会が開催され出席しました。講演(1)は「学校における腎臓検診および腎疾患疾病管理」で講師は鈴鹿中央総合病院小児科医長下野吉樹先生でした。
腎臓病を発見する第一歩は尿の異常を見つけることであり、学校検尿の目的は慢性腎炎の早期発見・早期治療であるそうです。検査方法は一次検尿では原則として早朝第一尿を検査し、二次検査では一次検尿の陽性者を再検査するそうです。一次検尿、二次検尿ともに、潜血、蛋白、糖を試験紙法で判定し、一次検査はおもに開業医などで、二次検査はおもに総合病院などで検査され、更に必要に応じて腎専門病院で三次検査がおこなわれるそうです。
血尿は肉眼的血尿と顕微鏡的血尿に分類されます。さらに原因などにより糸球体血尿と非糸球体血尿にも分類されます。蛋白尿は健康な人でも約40~80mg/日の蛋白尿が尿中に排出されているそうですが、病的蛋白尿とは一般に150mg/日以上の蛋白尿のことを言うそうです。蛋白尿は生理的蛋白尿、起立性(体位性)蛋白尿、病的蛋白尿などに分類され、病的蛋白尿は腎前性蛋白尿症、腎性蛋白尿、腎後性蛋白尿に分類されます。一般に蛋白尿と血尿が両方でているときは、腎炎の可能性があるそうです。学校検尿でみつかる代表的な疾患は潜血陽性では無症候性血尿、家族性良性血尿、慢性腎炎、急性腎炎など、蛋白陽性では無症候性蛋白尿、運動性(起立性)蛋白尿、慢性腎炎、急性腎炎など、糖陽性では糖尿病(I型、II型)、腎性糖尿などであるそうです。慢性腎炎は蛋白尿、血尿などの症状があり、ゆっくりと徐々に進行するものの総称で、1年以上尿所見異常が続くそうです。早期発見のために学校検尿が重要であるということです。IgA腎症、膜性腎症、膜性増殖性腎症などがあり、腎生検にて確定診断されるそうです。このうちIgA腎症は慢性腎炎のうち最も頻度の高い疾患で、予後は比較的不良であるそうです。家族制良性血尿(無症候性血尿)、運動性蛋白尿(起立性蛋白尿)などは原則として治療は必要ないそうです。
平成26年度に三重県における腎臓検診の改訂がされたそうです。下野吉樹先生によりますと専門医への紹介またはコンサルトの目安は蛋白尿においては早朝尿で蛋白定性が1+が6ヶ月~1年以上持続、2+が1ヶ月以上持続、3+以上はなるべく早く紹介、その他では肉眼的血尿、低蛋白血症(血清アルブミン<3.0g/dl)、8週以上持続する低補体血症、高血圧、腎機能障害などであるそうです。尿糖陽性者には日本糖尿病学会による糖尿病診断基準に従って診断をしてからが望ましいということでした。
平成26年度の三重県の学校検尿のまとめでは、小、中、高校合わせての学校検尿受診率は約99.2%であったそうです。受診者20.4万人のうち要医療者は蛋白、潜血異常では28人(約0.014%)、糖では24人(約0.012%)であり、検尿異常者のうち医療機関受診率は蛋白、潜血異常では74.2%、糖異常では82.3%であったそうです。下野吉樹先生は学校検尿の問題点として、検尿異常者の第一次病院受診率が低いことを挙げておられ、適切に診断されフォローされているかどうか確認することは難しいと述べておられました。
熱中症とは運動や暑熱が要因となり起こる体の障害の総称です。熱中症が重症になったものを熱射病、日射病と呼びます。高齢者はとくに熱中症になりやすいと言われています。炎天下で起きる若年齢者の熱中症と違い、室内で人知れず熱中症になり、気が付くと重症化している事が多くなっています。
2013年の夏40万人が熱中症で治療を受けました。死者550人の内、65歳以上が9割近くいて、死者が出たケースの9割近くは屋内で起きました。高齢者はとくに一人暮らし・精神疾患・心疾患などの持病があるとリスクが上がります。
対策としては水分・塩分をこまめに補給し、エアコンを上手に利用する。また、暑さに備えた体づくり、糖・タンパクなど栄養補給も大切です。熱中症は、かかってしまう前に対策・予防をする事が重要です。
リハビリテーション室長 見田忠幸