本日、天理親里ラグビー場におきまして2016 Rugby session in Naraが開催されました。第一試合は天理高校vs常翔学園高校、第二試合は天理大学vs帝京大学でした。
帝京大学は大学選手権7連覇中で、現在大学チームの中では頭一つ抜けた状態です。それだけの実力校が奈良県でもラグビーの盛んな地区である天理のグラウンドで試合をするということは、本当に喜ばしいことだと思います。大勢のラグビーファンが詰めかけており、大変盛況でした。屋台の食べ物なども販売され、盛り上がった雰囲気となっていました。昨夜来の雨で天候が心配されましたが、第一試合がちょうど始まる頃に雨も上がり、曇り空で暑すぎず、良好なコンディションでの試合になったので、本当に良かったと思いました。
天理高校と常翔学園高校の試合というと、先シーズンの全国大会花園グラウンドでの大接戦が思い出されます。5-3のロースコアで天理高校が勝利しました。今回も予想に違わず大接戦の好ゲームでした。天理高校が一時期リードを許しましたが、体格差を感じさせない固い守備から反撃し後半終了間際には2点差まで追い上げました。最終的にスコアは26-24で常翔学園高校の勝利で、全国大会では天理高校に惜敗した常翔学園高校が雪辱を果たしました。
第二試合は王者帝京大学に対して天理大学が先制トライを奪い、その後も互角の戦いを演じて前半天理大学17-19帝京大学で折り返しました。後半は帝京大学が得点を重ねトータル66-24のスコアで帝京大学が勝利しました。天理大学、帝京大学ともに応援の歓声で、観客席ではとても盛り上がった雰囲気でした。観客の皆さんが学生最高峰のハイレベルな試合を堪能していた様子でした。
本日はグラウンドドクターとして参加させて頂きました。重症外傷の発生などはなく安堵いたしました。
投球動作とは、下肢からの運動連鎖により、体幹・上肢を使って効率よくエネルギーをボールまで増幅させ伝達する全身運動のことをいいます。投球障害肩の要因には、肩関節の可動域制限や肩甲骨固定筋の筋力低下、下肢・体幹の機能低下などが挙げられます。
下肢の機能低下と投球障害肩との関連性について、小・中学生を対象にメディカルチェックを行った結果、下肢の機能低下が生じても肩痛がある人とない人がいたということで直接的な関係性はなかったと報告されています。しかし、下肢を治療しないというわけではありません。
投球障害肩の発生要因として運動連鎖の破綻や下肢の機能低下により下肢からボールへとエネルギーを伝達する運動連鎖が困難となり「いわゆる手投げ」状態になります。この状態で練習しすぎると肩関節の機能低下が起こり、投球動作で大事なzero positionでの投球が困難となり、肩関節に疼痛が生じてしまいます。
理学療法でのfirst targetとなるのが肩甲帯であり、肩関節の可動域制限や肩甲骨固定筋の改善を図り、その後下肢・体幹へと治療を進めています。
リハビリテーション科 服部 司
腰痛の原因は様々ですが、腰部の筋肉や腰椎の支持組織、そして骨に何らかのトラブルが生じることで発生します。その中でも運動時痛はほとんどの症例で認めるため、痛みを回避するためには「疼痛回避肢位」といった姿勢が重要となってきます。そこで考えたいのが、どの姿勢が腰椎に大きな負荷がかかるのかということです。
図にあるように、仰向けで寝た姿勢が最も腰椎への負荷が少ないとされています。しかし、腰痛を有する症例では股関節の拘縮を合併していることが多く、仰向け姿勢よりも側臥位(横向きに寝る姿勢)の方が痛くないというケースもあります。
当院では、腰痛の治療で物理療法を受けられる方がいますが、できるだけ痛みの少ない姿勢で治療を受けていただくため、治療肢位を考えながら対応させていただいています。
リハビリテーション科 小野正博