外傷や手術などで組織が損傷すると、脳は緊急事態と判断して体を守るための炎症反応を起こします。
そして、炎症反応が生じた後には損傷した組織を修復する反応が起こります。修復反応は、損傷した組織が周囲の組織とくっついたり(癒着)、かさぶたのような本来の組織とは少し異なる組織(瘢痕組織)に置き換わったりすることで、時間とともにある程度修復された状態となっていきます。
修復過程において、損傷組織に早い時期から負荷をかけすぎると修復を阻害してしまい、治癒が進まなくなります。一方で、必要以上に癒着や硬い瘢痕組織を形成してしまうと、筋収縮が不十分になったり、関節可動域が制限されたりする要因となり、日常生活活動(ADL)に支障をきたしてしまいます。
修復反応にかかる時間は、損傷の程度や損傷した組織によって異なります。整形外科のリハビリでは、損傷した組織の修復過程とその時期に合った治療プログラムを選択していくことが重要となります。
理学療法では、組織の治癒を進めながら癒着や瘢痕化を最小限に予防することで、関節可動域や筋力を確保し、日常生活活動(ADL)能力の低下を防いでいきます。
リハビリテーション 奥山智啓
「DVDなしでできる簡単16エクササイズ うの樫木やせ」を読みました。
“DVDなしで”っていうのがいいと思いませんか?
だってDVD付きの本を買っても、付録のDVDを見るのはせいぜい1回でしょう!?
えっ?僕だけですか?
樫木さんって僕(院長)と同い年でした。全然、見えません。とっても若くて羨ましいですね。ただ者ではないですね!
本棚に置いています。
皆様、どうぞご覧下さい。
理学療法士は機能の向上を目標に理学療法を実施しますが、単純に機能を向上するだけではなく日常生活の中で使用する機能を意識して治療をすすめてゆきます。
肩関節のADL(Activities of Daily Living 日常生活活動動作)は肩関節の機能を考えた場合、挙上・結帯動作・結髪動作が重要になってくると思います。
とくに女性は髪を後ろで束ねたり、下着の着脱、エプロンを結ぶなど日常生活の中で実際に使っている動作が多岐にわたり、機能回復と同時に、これらのADL(日常生活活動動作)の向上が治療の最終目標になります。
リハビリテーション室長 見田忠幸