
リハビリ通信 No.295 Heberden結節について
2019年05月23日(木) QAリハビリテーション科1新着情報
Heberden(ヘバーデン)結節とは、手指のDIP関節(指の最も末梢に位置する関節)の関節背側部に生じた骨棘(骨のとげのこと)が結節となり、疼痛や圧痛、変形などの症状が出現する疾患です。側副靱帯(関節の側面に位置する靱帯)や腱の末節骨付着部の炎症性変化や機械的因子が症状の発現や変形の進行に関与していると報告されています。 治療法については薬物療法や運動療法の治療効果は限定的であり、症状の改善が得られない場合には手術療法が選択されるという疾患です。 日常診療の中でも、このHeberden結節の変形や痛みについての相談を受けることが多いのですが、運動療法が奏功しないという報告があることから、装具療法等の「安静を保つ治療法」を推奨させていただいています。 このように、しっかり先行研究等を参考にして、安全な治療法を提供できるよう努めていきます。 リハビリテーション科 小野正博 |



リハビリ通信 No.294 基本的な筋の特徴・考え方について
2019年04月30日(火) QAリハビリテーション科1新着情報
基本的に筋は表層にある表在筋、深層にある深層筋があります。表層にある筋は2つの関節をまたいでいる2関節筋が多く、筋実質が大きいという特徴があります。また、深層にある深層筋は小さく単関節筋である事が多く、インナーマッスルとも言われ、関節を安定させる作用があります。 もし、深層筋に癒着・柔軟性低下・筋の萎縮が存在し関節の機能が働きにくくなった場合、関節の不安定性を誘発し炎症・疼痛の原因になる事があります。理学療法の治療対象としては表在筋もですが深層筋に対する治療・改善が主になります。 深層筋と表層筋がバランス良く働き、関節の正常運動軌跡(normal tracking)が出せれば可動域制限、疼痛、炎症は改善されます。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |

