

リハビリ通信 No.302 脊髄損傷について
2019年08月30日(金) QAリハビリテーション科1新着情報
東京オリンピック・パラリンピックまで1年を切りました。パラリンピック選手の中で、車いすバスケットボールなどで活躍している脊髄損傷の選手の方も多数います。脊髄損傷は脊髄の腰部で損傷をすると、腰部より末梢の下肢での運動障害・感覚麻痺が起こります。頸部での場合は、ほぼ全身の運動・感覚障害が起こります。 簡単に説明をすると脊髄が損傷することにより、脳から身体に運動命令が届かない事により運動ができず、逆に身体の感覚の命令が脳に届かないため、感覚障害が起こります。 現在の医学では完全に治療する事は不可能ですが、将来はiPS細胞など医学が進歩すれば完治することも可能になると考えられます。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |


骨粗鬆症とともに Vol.33 フレイルを予防するには
2019年08月22日(木) 新着情報1骨粗鬆症
あらゆる側面からフレイルと評価された高齢者は将来的に要介護状態に陥る可能性が予測されます。介護状態を予防するには、フレイルを予防し、進行を抑え、可能な限りフレイルを改善することが大切です。 高齢者のフレイル対策では、運動と外出の継続が重要とされています。実際に運動では、レジスタンス運動(筋肉に一定の負荷をかけるトレーニング、かかと上げ、スクワットなど)、バランス運動(片足立ち、バランスボールを使ってのトレーニングなど)、ウォーキングの3つが効果的だと言われています。これらの運動を組み合わせ、運動習慣を身に着けてもらうことが大切です。これらの運動を長く続けるために自主グループで運動教室を開催したりすることも効果的です。そのような外出する場(通いの場)に出向き、地域の人との交流を持つこと、話をしながらお茶を飲んだりすることも大切です。出かけるために身なりを整えたり、時間管理をしたりすることも認知機能維持には効果的です。運動や外出が苦手な人もまずは通いの場に集まることが大切とされています。 骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 Osteoporosis Japan PLUS 第4巻 第2号 ライフサイエンス出版 2019 |

リハビリ通信 No.301 大腿筋膜張筋について
2019年08月15日(木) QAリハビリテーション科1新着情報
当院では、ミーティングの際にスタッフ全員で簡単なストレッチを行っています。そこで今回は、大腿筋膜張筋という筋肉のストレッチについてご紹介させていただきます。 大腿筋膜張筋とは(図1)にある上前腸骨棘という骨盤外側部に位置する骨の突起部から始まり、下行していく際に途中で「腸脛靱帯」という組織を介し、膝関節を越えて下腿の前外側部に位置するGerdy結節というところまで走行しています。したがって、股関節と膝関節をまたぐように走行しているため、この筋肉の伸張性が低下してしまうと股関節と膝関節の両方に影響を及ぼしてしまうこととなります。 例えば、この大腿筋膜張筋が拘縮(固まっている状態)してしまうと、(図2)にあるように股関節の内転(脚が内側に入る動き)が制限されてしまうため、歩行時に必要な股関節の内転が制限され、その結果として腰椎に負担がかかる、正常から逸脱したような歩き方(跛行)などが出現してきます。そのため、この筋肉を右図のようにしっかりストレッチし、柔軟性を維持することが非常に重要となってきます。 リハビリテーション科 小野正博 |
