リハビリ通信 No.322 肘関節について
2020年11月26日(木) QAリハビリテーション科1新着情報
肘関節は上腕骨、尺骨、橈骨の3つの骨から成り立っています。従って肘関節は3つの関節から構成されているとも言えます。上腕骨と尺骨の腕尺関節、上腕骨と橈骨の腕橈関節、橈骨と尺骨の橈尺関節から構成されています。腕尺関節が主として肘関節と呼ばれ、屈曲、伸展と運動方向が一軸性の関節で、一度、拘縮が起きると改善しにくく難渋する事も多い関節です。 症例としては骨折、骨折の術後、リウマチ、自己免疫疾患などを要因とする拘縮、投球肘障害、外側上顆炎など使いすぎなどが要因となり拘縮になる症例が治療の対象になりますが治療期間も長くなる事も多い様です。 理学療法士は早期より拘縮を予防しつつ、治療を進め、拘縮が進んだ場合、治療対象の軟部組織を評価し改善できる様に理学療法を継続して行きます。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |
骨粗鬆症とともに Vol.46 骨の強さは何で評価するの?
2020年11月19日(木) 新着情報1骨粗鬆症
骨折を予防するために丈夫な骨の状態を維持できるよう、食事や運動に気をつけている方は多いと思います。病院では骨粗鬆症の診断のために、骨密度検査をすることがありますが、骨の丈夫さ=骨密度が高いではありません。骨粗鬆症とは、骨密度の低下と骨質の劣化のため、骨強度が低下して骨折しやすくなる疾患と定義されています。このように骨の強さ(骨強度)は骨密度70%、骨質30%の要因で決められています。 骨密度は骨の中のカルシウムの含有量を示す測定値で、よく病院や検診などで測られているものです。骨質は骨の微細構造や骨代謝の状態、微小骨折の有無、石灰化の状態などで決まりますが、骨質を評価する方法はないため骨粗鬆症の検査に骨密度を測っています。 骨密度は正常範囲なのに骨折を起こしてしまったという、骨密度に依存しない骨折のリスクの上昇は、骨質の劣化が一因である可能性があります。 現在骨質そのものは臨床的に定量化できないため、今後の研究が待たれているところです。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂 参考文献 石橋英明 骨粗鬆症の最新治療 2016 主婦の友社 Osteoporosis japan PLUS 第4巻 第4号 2019 |