リハビリ通信 No.349 滑液包と脂肪体について
2022年07月10日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
滑液包は水分(滑液)が閉じ込められた閉塞性の膜状の組織です。脂肪体は皮下脂肪の脂肪組織とは違う柔軟性があり流動性のある脂肪組織です。人間の身体はバラバラになっている骨が関節包、靱帯、筋で繋がり筋が収縮することにより、骨が関節構成体として動き関節機能が働きます。関節構成体の軟部組織が動いた場合、腱と骨、靱帯と骨の組織間では摩擦、ストレス、損傷が起きます。常に軟部組織は損傷の危険に晒されています。人の生体防御反応として少しでも、そこにかかる負担を減少させようと滑液包、脂肪体が効果的に存在します。身体の中でも安定性と可動性が求められる膝関節は脂肪体、滑液包ともに豊富に存在します。また、豊富に存在する両軟部組織は疼痛の要因にもなります。 理学療法は脂肪体、滑液包が拘縮、癒着によりメカニカルストレスに対して疼痛を発症した時、柔軟性、滑走性の獲得を目的に癒着剥離操作、筋の収縮・滑走性促進などの治療を進めます。滑液包炎などケミカルストレスに対しては注射など医師の治療が必要となります。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |
骨粗鬆症とともに Vol.59 男性は骨粗鬆症にかかりにくい?
2022年07月07日(木) 新着情報1骨粗鬆症
当院にも骨粗鬆症の治療で通院されている患者さんは多くみえます。男性より女性の患者さんが多いですが、男性は骨粗鬆症にかかりにくいのでしょうか。 日本国内の骨粗鬆症患者の推計は約1280万人、うち女性が980万人、男性が300万人程度とされています。確かに女性のほうがかかりやすい病気で、その理由は閉経による急激なホルモンの変化や、男性に比べると骨格が小さく細いため骨量の貯金が少ないなどが考えられるようです。 しかし男性も油断はできず、高齢になればなるほど骨粗鬆症になる人が増えます。男性の場合60歳を過ぎた頃から危険信号が点滅し、70歳以降になると女性の発症数のおよそ半分程度の割合で骨粗鬆症になるとされています。さらに80歳頃には骨量が若い時の70%ほどに低下し、骨粗鬆症になる人が増えていきます。 このようなことから男性も加齢とともに骨粗鬆症の危険性が高くなるため、早くから骨折を予防することが重要であると言えます。 骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂 参考資料https://iihone.jp 骨粗しょう症(骨粗鬆症)ホームページいいほね.jp(iihone.jp) 2022年6月19日閲覧 |