新着情報

リハビリ通信 No.46 骨折の治癒について

2012年11月08日(木) QAリハビリテーション科1QA整形外科1新着情報

骨は骨折しても治癒する能力を備えています。ただし、骨のつきやすさには個人差があります。一般的に骨折部のズレや動きが少なく、骨折部に元気な細胞が多ければ、骨はつきやすいといわれています。

 
骨折の治療には、保存療法と手術療法があります。例えば、保存療法で治す場合は、骨折部がグラグラしないようにギプスなどで固定して骨がつくようにします。また、手術をする場合は、皮膚などの組織を切開し、金属製の板やピンなどを用いて骨を止めることで、ズレと動きを防ぎます。

 
骨折の治療の際に注意すべきことは、しっかりと固定できて骨折が治っても、その周囲の軟部組織が動かなくなると日常生活に支障をきたしてしまうということです。骨折部がグラグラしない限りは、その周囲の関節や筋肉は動かした方が良い場合が多く、必要以上の安静はかえって良くありません。

骨折の際には、受傷の外力によって周囲の軟部組織も損傷を受けていることが多く、関節の周囲は腫れが生じます。そこに、固定に伴う不動状態が続くと、時間の経過とともに組織が硬くなってしまいます。そのため、骨折後に固定期間が長くなる場合は、いかに早期から関節が固まらないように適切な運動を行うかが機能を再獲得するために重要となります。

リハビリテーション科 奥山智啓

「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」

2012年10月30日(火) 新着情報

ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった山中伸弥先生の自伝「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」を読みました。

整形外科臨床医を志しながら研究者の道へと方向転換し大成した生き方を、自らの好きな言葉という「人間万事塞翁が馬」と表現しておられます。報道でも山中伸弥先生の感謝の気持ちを忘れない真摯な姿勢と、ユーモアある人柄がよく伝わってきますね。

山中伸弥先生の言うVision(ビジョン)とHard work(ハードワーク)が大切であるということは、研究者のみならず誰にでも通じる成功の秘訣でしょうね。しかしながら山中伸弥先生ほどのハードワークはなかなか誰にでもできるものではないと思えます。

第2部のインタビューでは医師である誇りについて語っておられます。責任感、使命感、情熱、そして才能に溢れた山中伸弥先生は日本の誇りですね。

実は山中伸弥先生は私(院長)と同い年になります。私は浪人したので大学での学年は山中伸弥先生の1学年下になりますが、ひょっとしたら学生時代にラグビーの試合で対戦していたのかも知れません。

もしそうだとすると、なんだか嬉しいですね。

光栄に感じます!

リハビリ通信 No.45 筋線維タイプについて

2012年10月27日(土) QAリハビリテーション科1新着情報

筋肉は筋線維のタイプにより分類することができます。

収縮時間が長い遅筋は赤く、筋線維の直径は細いが持久力があります。いわゆるマラソンランナーはこのタイプの筋が発達しています。

逆に収縮時間が速い速筋は白く、筋線維の直径が太く瞬発的な爆発力があります。100mのスプリンターに多く見られます。

代表的な筋で言うとヒラメ筋は遅筋、前脛骨筋は速筋です。肩関節を構成するCuff筋も遅筋が多く含まれ、外側(アウターマッスル)の速筋とバランス良く共同で働き、その機能を発揮しています。

日常生活での環境や使用頻度により、筋はバランス良く速筋と遅筋が構成されています。

リハビリテーション室長 見田忠幸

年末年始休業のお知らせ

2012年10月25日(木) クリニックインフォメーション1新着情報

 

 

 

 

 

 

当クリニックでは下記の期間、年末年始休業とさせて頂きますのでご案内いたします。休業期間中は何かとご迷惑をおかけすることと存じますが、ご容赦くださいますように何卒よろしくお願い申し上げます。

年末年始休業期間 2012年12月30日(日)~2013年1月4日(金)

 

 

 

 

 

 

 

リハビリ通信 No.44 損傷した組織の修復期間

2012年10月23日(火) QAリハビリテーション科1新着情報

 

 

 

 

 

 

 

 

損傷した軟部組織が修復にかかる時間は、損傷した組織によって異なります。

組織が修復する時間的経緯は一般的に表層の組織ほど早く、皮膚は1~2週、筋肉は3週、腱・靭帯・関節包は6~8週である程度の修復が得られるといわれています。しかし、これらはあくまで目安の期間であり、損傷の部位や程度、年齢などによっても多少異なってきます。そのため、十分な経過観察と評価が重要となります。

理学療法では、医師の指示のもと、受傷からの時期に加えて、画像所見や徒手検査などから損傷組織の状態を考慮し、修復時期に応じた運動療法の実施を目指していきます。

最近では超音波画像診断装置(エコー)の発達により、組織の修復状態をエコー画像で確認しながら評価を行うことで、修復時期に応じた運動療法をより安全で確実に実施することが可能となってきています。

リハビリテーション科 奥山智啓