


リハビリ通信 No.112 半月板について
2014年04月27日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
半月板は、内外側の脛骨関節面を覆う線維軟骨のことを言い、内外側で異なった特徴を有しています。 内側半月板は、上方からみるとC型をしており、外側半月板よりも大きい形状をしています。そのため、膝関節屈伸時の半月板の可動性は小さいです。外側半月板は、O型をしており、内側半月板より小さく、可動性は大きいです。 また、半月板に付着する軟部組織も、内外側で異なっています。半月板の前方には、膝蓋骨と半月板を結ぶ半月膝蓋靭帯が存在し、大腿四頭筋が収縮することで、膝蓋骨が上方に移動することにより半月板が前方に移動します。内側半月板の後方には、半膜様筋が付着しています。また、外側半月板には膝窩筋が付着し、それぞれが収縮することで後方へ移動します。 半月板は、膝関節の屈伸に伴って移動することで、大腿脛骨関節の適合性を保っていますが、スポーツなどで半月板を損傷すると痛みを伴い、半月板の可動性が低下します。そのため半月板を損傷した患者様に対する理学療法では、半月板に付着する軟部組織に注目し、運動療法を行うことが大切です。 リハビリテーション科 服部 司 |


リハビリ通信 No.111 浮腫(外傷後の腫れ)について
2014年04月20日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
骨折などの外傷を受傷すると、患部やその周辺は腫れます。その腫れは「浮腫」と呼ばれ、これを放置すると痛みや可動域制限因子、拘縮へと進んでいきます。 浮腫は、皮下にて水分が貯留している状態ですが、わかりやすく言えばその水分は「水のり」に例えることができます。その水のりを放置すれば、患部周辺の筋や腱、関節包などの軟部組織は拘縮したり、癒着したりします。したがって、浮腫が貯留した状態が長期化すると、関節の可動域を制限してしまうこととなります。また、この水分の中には、ヒスタミンやブラジキニンといった疼痛誘発物質が多く含まれるため、痛みを誘発します。 この浮腫を改善するため、私達理学療法士は弾性包帯、パッド(足底板で用いるパッド)、ガーゼなどを用い、浮腫管理を行います。骨の隆起部・陥凹部などにパッド、ガーゼを当て、水分が流れ込まないように配慮し、弾性包帯で圧迫します。その圧迫下で各関節の運動を行ってもらい、筋収縮を促します。筋が収縮すると「筋ポンプ作用」により、水分は血管内に戻るため、このような方法で浮腫の改善を図ります。 可動域制限を改善するため、理学療法士は浮腫管理も行っていきます。 リハビリテーション科 小野正博 |
