

リハビリ通信 No.167 握力の強さと死亡リスクについて
2015年08月24日(月) QAリハビリテーション科1新着情報
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握力は前腕など筋力の強さのバロメーターであるとともに死亡リスクの大きさや心臓血管系の病気へのかかりやすさにも関係しているという研究が発表されました。 カナダのマクマスター大学など国際研究チームが17カ国の成人に2003~2009年に実施しました。35~70歳の男女14万人、カナダ・スウェーデン・バングラデシュ・パキスタンなど先進国から発展途上国まで広い対象に研究を実施しました。握力が5kg弱くなると死亡リスクが16%増え、心筋梗塞のリスクが7% 、脳卒中のリスクは9%増加しました。 握力は最高血圧の値より死亡リスクとの関係が強く、年齢・学歴・たばこ・アルコール摂取などの要因について調整しても結論は変わりませんでした。今後の課題は筋力を高めることにより早死にを防げるかどうかの研究が必要ということです。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |


リハビリ通信 No.166 Rotator cuffについて
2015年08月21日(金) QAリハビリテーション科1新着情報
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肩関節は、小さくて浅い臼蓋と広くて大きい上腕骨頭から構成されており、様々な運動に対して安定させるために静的のみならず動的に上腕骨頭を臼蓋に引きつける力が必要となります。その役割を果たしているのがRotator cuffになります。 Rotator cuffとは、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋から構成されています。これらが上腕骨頭を包み込むように付着しているので肩関節がどのような肢位においても、筋収縮により上腕骨頭を臼蓋に引きつける力を作用させることができます。 リハビリテーション科 服部 司 |

リハビリ通信 No.165 上腕骨骨端線離開(リトルリーグショルダー)について
2015年08月15日(土) QAリハビリテーション科1新着情報
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野球少年にみられる少年期の野球肩の一つとして「上腕骨骨端線離開(リトルリーグショルダー)」があります。特にピッチャーに多く、投球フォームと関連性が深いと考えられています。「体が早く開いてしまい、肩が過剰に前へ出てしまっているフォーム」、「投球時に肩甲骨を後ろへ引くことができず、肩が前へ出し、肘が下がってしまっている。」といった肩関節に負担をかけるフォームが原因であることが多いです。 このリトルリーグショルダーは、左上図のような骨の成長線である「骨端線」にストレスが繰り返しかかることで発症するとされており、痛みのために投球ができなくなってしまいます。そして離開した骨端線は右上図にあるようなレントゲン所見となるそうです。 投球障害で問題となっている部位はもちろん「肩関節」ですが、他関節からの影響により、結果として肩関節に負担が増大することで発症することがほとんどであるため、フォームチェックの他、他関節の可動域や筋力をしっかりチェックし、「肩関節にかかる負担の原因」を見つけ出すことが重要となってきます。 当院の理学療法士は、詳細な評価(可動域測定や筋力検査、フォームチェック、など)を行い、投球障害肩の治療を行っています。 リハビリテーション科 小野正博
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