
リハビリ通信 No.180 パーキンソン病について
2015年12月24日(木) QAリハビリテーション科1新着情報
パーキンソン病とは、未だに原因が不明の神経疾患です。脳の器質的変化としては、中脳の黒質という部分が変性し、神経伝達物質であるドーパミンの産生が減少するため、様々な運動機能障害を呈することが知られています。手足が震える、筋がこわばって動かしにくい、歩く際に足が出にくいなどの症状があります。その中でも「突進現象」というものがあり、歩行しようとしても一歩が出ず、体だけが突進するように進んでしまうことにより前へ転倒するといった症状があります。このような突進現象は日常生活動作の制限となると共に、転倒してケガをする危険性が非常に高くなります。しかし、同症状を呈する方は、足を出すタイミングを口頭で支持することにより足を前へ出しやすくなるという特徴もあります。例えば歩行開始時に「右、左、右、左」、「1、2、1、2」といった掛け声をすることで歩きやすくなります。 当院では、パーキンソン病の症状を有する方、歩行が不安定な方の歩行介助をする際、疾患の特性を勉強し、転倒を回避するような歩行介助を心がけております。 リハビリテーション科 小野正博 |


年末年始休診のお知らせ (再掲)
2015年12月14日(月) 新着情報
年末年始休診は12月29日(火)から1月3日(日)までとさせていただきます。 ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解ご協力賜りますようによろしくお願い申し上げます。 |

リハビリ通信 No.179 日本と欧州各国の認知症の取り組みについて
2015年12月13日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
高齢化が進み、世界の認知症患者は2050年までに3倍増になります。世界各国でその対策に取り組んでいます。日本では2015年1月に認知症で初の国家戦略を決定しました。欧州では患者が住み慣れた地域で長く暮らせる体制作りを目指して多様な試みを進めています。各国の計画はアルツハイマー病の早期発見・研究促進に加え認知症患者を孤立させず、できるだけ長く自宅で生活できる支援体制作りを重視しています。 フランスでは2001年に初の「アルツハイマー5か年計画」を策定し、病院・訪問看護師・介護士のネットワークが全国に250か所設立をされました。専門家が高齢者の自宅で早期テストを行い必要に応じてケア体制を取り組む仕組みが整い、介護を担う家族への支援強化、患者と家族が共に長期滞在できるバカンス施設の増設が進められています。 ドイツでは10人前後の認知症患者がアパートや一軒家で共同生活するシステムが普及しています。オランダでは公団住宅の真ん中に認知症村を作り患者の自由を最大限に尊重し公団の住人、職員が常に支援する体制を作っています。 各々の国は高齢化の進展で福祉予算の抑制を迫られる中、施設に頼らず患者の自活を支える体制作りを模索しています。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |

