
リハビリ通信 No.239 関連痛について
2017年08月13日(日) QAリハビリテーション科1新着情報
関連痛とは、患部ではないところに生じる痛みのことであり、日常診療の中では、肩関節周囲炎における運動時痛や夜間痛などがこれにあたるのではないかと考えています。肩関節周囲炎では、患部は肩関節であるにも関わらず、上腕の近位外側部や肘関節の外側部などで痛みが生じます。そのため、「肩だけじゃなく、他の所も痛くなってきた。」という訴えをよく耳にします。そのため、痛みが生じる部位(ここでは上腕近位外側部や肘関節外側部など)を圧迫してみて、「圧痛」があるかどうかを確認することが重要になります。もしそこで圧痛があるのであれば、圧迫した部位に何か悪いものがあるのではないかと言えるのですが、ほとんどの場合、痛みが生じている部位での圧痛は認めません。そのため、疼痛を引き起こしている組織は痛みが生じている組織とは別であるということがわかります。 当院の理学療法では、このような確認作業(評価)を行い、原因組織が何であるのかを鑑別しながら運動療法を行っています。 リハビリテーション科 小野正博
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リハビリ通信 No.238 エアコンをつけて寝ると朝だるいのはなぜか?について
2017年08月07日(月) QAリハビリテーション科1新着情報
人間は深部熱が体の表面、皮膚に放散され深部体温が下がった時にスムーズに入眠できます。睡眠中は深部の体温が放熱し体温が冷えやすくなります。睡眠中に汗をかけば汗の蒸発により更に体温が奪われます。体温が下がりすぎる事も、だるさ要因と考えられます。夜明け頃、深部体温は最も低下していますが、表面の皮膚の体表温度は深部からの熱の発散で上昇しています。朝の覚醒は深部温度と体表温度の差が小さい程スッキリと起きる事ができます。つまり暑いと深部体温が下がりにくく寝付きにくい、しかし、寒いと皮膚温が冷えすぎだるくなります。この2つの特性を上手にバランス良く組み合わせる事が重要だと考えられます。 対策として寝付き時は睡眠サイクルを考え、3時間程、冷房時間が必要です。もし一晩中、冷房を続けるならば高めの温度で26〜28℃、または夜中の3〜4時頃にタイマーを設定します。また、送風の強さを下げ、氷枕を使用する(頸動脈が冷やされ放熱を促進し深部体温が下がる)、吸湿性優れた長袖・長ズボンの寝間着を使用などの工夫をします。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |


