
骨粗鬆症とともに Vol.16 整形外科診察で確認する身体所見のひとつ 叩打痛(こうだつう)
2018年04月02日(月) 新着情報1骨粗鬆症
|
叩打痛(こうだつう)とは、局所を軽く叩いた時の振動によって起こる痛みのことです。打撲や骨折、化膿や炎症を生じている部位を軽く叩くと痛みが起こることを指します。 整形外科の診察場面で、急性腰背部痛を来して受診された場合、診断の根拠となるレントゲン画像とともに、叩打痛を確認することが多いです。なかでも高齢患者の場合、骨粗鬆症による椎体骨折を疑う症例が多く、軽く腰背部を叩いた際の痛みを確認することで、骨折の有無をある程度予測することも可能です。画像上骨折を疑う所見があっても、叩いた時の痛みの程度で、新しい骨折なのか、陳旧性の骨折なのかを判断することもある程度可能です。 しかし整形外科領域と思って来院された場合でも、筋骨格系が原因でないと考えられる場合もあるため、自覚症状をはじめ身体所見を細かく確認する必要があります。 骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 松本守雄、ナースのためのやさしくわかる整形外科、(株)ナツメ社、2015. |



リハビリ通信 No.254 骨構造について
2018年03月21日(水) QAリハビリテーション科1新着情報
|
(図1) 骨は緻密骨と海面骨から構成されています。緻密骨は骨の外側部であり、海面骨は骨の内側部を構成します。レントゲン画像では白いコントラストが濃い部分が緻密骨であり、少し白色が薄くなっている部分が海面骨です(図1)。 この「海面骨」には造血作用を持つ骨随があり、骨折することで同部位から出血を引き起こします。この骨折部周辺での出血により周辺軟部組織の癒着が生じたり、血腫により内圧が上昇するために痛みの原因となることがあります。特に軟部組織の癒着は可動域制限の要因となるため、早期より癒着を予防するような運動療法が予後を左右します。 当院では、骨折後の癒着を早期から予防するような理学療法プログラムを立案し、治療にあたっています。 リハビリテーション科 小野正博 |










