
リハビリ通信 No.254 骨構造について
2018年03月21日(水) QAリハビリテーション科1新着情報
(図1) 骨は緻密骨と海面骨から構成されています。緻密骨は骨の外側部であり、海面骨は骨の内側部を構成します。レントゲン画像では白いコントラストが濃い部分が緻密骨であり、少し白色が薄くなっている部分が海面骨です(図1)。 この「海面骨」には造血作用を持つ骨随があり、骨折することで同部位から出血を引き起こします。この骨折部周辺での出血により周辺軟部組織の癒着が生じたり、血腫により内圧が上昇するために痛みの原因となることがあります。特に軟部組織の癒着は可動域制限の要因となるため、早期より癒着を予防するような運動療法が予後を左右します。 当院では、骨折後の癒着を早期から予防するような理学療法プログラムを立案し、治療にあたっています。 リハビリテーション科 小野正博 |


リハビリ通信 No.253 身体運動の面と軸
2018年03月15日(木) QAリハビリテーション科1新着情報
関節可動域① ~身体運動の面と軸~ 身体内部に想定される重心を通る相互に直行する3つの面を身体の基本面といい、それぞれ基本前額面、基本水平面、基本矢状面といいます。基本面以外では前額面、水平面、矢状面といいます。また、それらへの軸を矢状-水平軸、垂直軸、前額-水平軸といいます。 人の動きにはバリエーションがあり、3次元上で様々な動きが可能となります。しかし、『肩が上がらない』『足が開かない』といった問題が出た時に、どの方向でどれくらい動いていないのか?ということの指標が必要となります。そこで上記のように、面と軸を基本として各関節を評価することで再現性のある正確な可動域測定が可能となり、また医療者間においても共通した情報を得ることができます。 リハビリテーション科 堤 豊 |


リハビリ通信 No.252 増える人工関節について
2018年03月10日(土) QAリハビリテーション科1新着情報
(読売新聞 2018.1.10より) 保険診療の治療件数を集積した国のデーターベースの情報が2年前から公開され国内で行われる人工関節の手術件数、患者の性別、年齢層が正確にわかる様になりました。 2015年度に国内で行われた膝の人工関節手術は7万8600件、股関節は5万4500件で国内の人工関節手術は10年前に比べ倍増しています。年齢的に最も多い膝の人工関節は75〜79歳で2万3000人、股関節の人工関節は65〜69歳で9000人、手術を受けた人の8割が女性、破損や緩みなどによる入れ替えの再手術は全体の数%程度です。 今後、超高齢社会を迎え膝、股関節の変形性関節症は増加が予想されます。人工関節が必要になる程、症状が悪化しない様に可能な限り筋肉の柔軟性と筋力を維持するためのストレッチなど運動習慣が重要です。 リハビリテーション室長 見田忠幸
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