
リハビリ通信 No.255 遅発性筋肉痛について
2018年04月11日(水) QAリハビリテーション科1新着情報
筋肉は力を入れ収縮、力を抜いて弛緩させるだけでは筋肉痛にはなりません。痛みを出すには負荷がかかることが必要です。筋肉痛は筋肉が伸張しながら負荷が加わる伸張性運動で起きます。原因は筋線維の損傷よりも結合組織(筋束・筋周膜・筋内膜・筋外膜)の損傷が主な理由だと最近わかってきました。 伸張性運動を繰り返し行うと結合組織に微細な傷がつき、傷ができると修復する為に免疫細胞が集まり、炎症を起こし痛み刺激に対する感受性を高めます。これが遅発性の筋肉痛です。予防には運動直前のストレッチングは効果が無く、1週間〜前日までに筋肉を伸ばした状態で強い負荷を加える等尺性(関節が動かない)の運動を数回行うだけで筋肉痛の予防が出来ると言われています。また、ストレッチングを合わせて行うとより効果が出ると言われています。重要なのは1週間~前日までに行うことです。 リハビリテーション室長 見田忠幸 |


骨粗鬆症とともに Vol.16 整形外科診察で確認する身体所見のひとつ 叩打痛(こうだつう)
2018年04月02日(月) 新着情報1骨粗鬆症
叩打痛(こうだつう)とは、局所を軽く叩いた時の振動によって起こる痛みのことです。打撲や骨折、化膿や炎症を生じている部位を軽く叩くと痛みが起こることを指します。 整形外科の診察場面で、急性腰背部痛を来して受診された場合、診断の根拠となるレントゲン画像とともに、叩打痛を確認することが多いです。なかでも高齢患者の場合、骨粗鬆症による椎体骨折を疑う症例が多く、軽く腰背部を叩いた際の痛みを確認することで、骨折の有無をある程度予測することも可能です。画像上骨折を疑う所見があっても、叩いた時の痛みの程度で、新しい骨折なのか、陳旧性の骨折なのかを判断することもある程度可能です。 しかし整形外科領域と思って来院された場合でも、筋骨格系が原因でないと考えられる場合もあるため、自覚症状をはじめ身体所見を細かく確認する必要があります。 骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 松本守雄、ナースのためのやさしくわかる整形外科、(株)ナツメ社、2015. |


