


骨粗鬆症とともに Vol.23 整形外科でよく処方される痛み止め
2018年10月26日(金) 新着情報1骨粗鬆症
整形外科の日常の診療場面では、腰痛症、筋肉痛、打撲痛、捻挫、変形性関節症、骨折などそのほとんどの症例で痛みを伴います。そのような場合、痛みを抑えることを目的として鎮痛薬が処方されます。 実際に処方される鎮痛薬のほとんどは非ステロイド性抗炎症薬と言われるお薬です。局所で生じる炎症、発痛物質の活性を阻害し、強い抗炎症、鎮痛効果を発揮する鎮痛薬の王道とも言えるお薬です。商品名ではナボールSR、ロキソニン、セレコックスなど、痛みが生じた際に一度は服用した経験がある方も多いと思います。内服だけではなく直腸粘膜から成分を吸収し鎮痛を図る坐薬や、経皮的に成分を吸収させる貼付剤(シップ)もあります。 しかし強い鎮痛効果をもたらす半面、胃粘膜保護作用を阻害したり、腎血流量を低下させたりする副作用もあり、消化性潰瘍や腎機能障害などのリスクもあるため注意が必要です。 このようお薬が使いにくい方や高齢者、小児患者に処方されるお薬がアセトアミノフェンと言われる種類のお薬です。商品名でカロナールはよく聞くお薬かもしれません。この種類のお薬は安全性が広く、長期投与も可能と言われていますが、炎症を抑える作用はなく、鎮痛効果は非ステロイド性抗炎症薬より弱いです。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 整形外科看護 第32巻9号 メディカ出版 2018 |


リハビリ通信 No.275 突き指について
2018年10月17日(水) QAリハビリテーション科1新着情報
手指におけるスポーツ外傷の中で、比較的発症頻度の高いものとして「突き指」があります。その受傷機転としては、指先にボールが当たったり、人と接触した際に指先で突いてしまうことで受傷します。一般的に「突き指は軽い(軽症)もの」と捉えられがちですが、加わった外力の大きさや方向によっては手指の関節構成体である各軟部組織が損傷されたり、または骨折を合併していることもよくあります。そのため、「置いておけば治る」、「しばらく様子をみよう」と思うのではなく、整形外科を受診することをお勧めします。 当院にも「突き指したけど、そのまま置いておいたら治ると思ってた。けど、いつまで置いてても良くならない。」と言って受診される方がたくさんおられます。このような場合、受傷から長い時間が経過しているために、拘縮や癒着が完成しつつあります。そのため、運動療法を行っても可動域を獲得するために長い時間を要しますし、予後が悪くなってしまいます。たかが「突き指」かもしれませんが、されど「突き指」です。受傷した際は「軽いもの」と考えるのではなく、整形外科を受診しましょう。 リハビリテーション科 小野正博 |
