新着情報

リハビリ通信 No.347 疼痛と神経について

2022年05月03日(火) QAリハビリテーション科1新着情報

疼痛は侵害受容器の刺激により神経を介して大脳で認識され痛みとして感じられます。疼痛を感知する神経にはAδとC線維があります。Aδ線維の方がC線維と比較して太さ、伝達速度ともに、上回っています。(Aδ線維:太さ2~5μm、伝達速度12~30m/s 、C線維:太さ0.4~1.2μm、伝達速度0.5~2m/s)です。例えば足趾の小指をイスの角で接触した時、最初に痛いと激痛を感じ、その後、じんわりとジンジン痛くなる理由として最初の激痛(早い疼痛)ではAδ線維が関与し、次にC線維がジンジンとした痛み(遅い疼痛)を伝えるからです。

理学療法では疼痛がどの様な場合で働くのか評価を行います。「チクチク」「ピリピリ」する疼痛なのか、「ジンジン」する疼痛なのか、針で刺した様な疼痛なのか、重だるい疼痛なのか疼痛の種類と疼痛が出現する状況を丁寧に聞いて行きます。治療を進める上で疼痛の解釈をどう捉えるのか考察する事が重要であると言えます。

リハビリテーション室長 見田忠幸