骨粗鬆症とともに Vol.48 ロコモ度テストの臨床判断基準に「ロコモ度3」が追加されました
2021年02月01日(月) 新着情報1骨粗鬆症
皆さんはロコモティブシンドロームという言葉をご存知でしょうか?ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)とは、加齢に伴う運動器の障害、すなわち運動機能の低下や運動器疾患により、歩行や立ち座りなどの移動機能が低下した状態と定義されています。日本では高齢化が進み、2007(平成19)年には超高齢化社会となっており、今後介護に関わる財政コスト、マンパワーや施設が不足する懸念が大きくなってきています。 このような現状を解決する対策として、自立した高齢者を増やすこと、要介護状態に移行する高齢者を減らすことが重要であるとされています。転倒、骨折、関節疾患などの運動器障害が要介護者の4分の1に達している現状から、運動器疾患を予防改善することが大切であり、そのためにはロコモの状態になっていないかを評価するする必要があると言えます。 ロコモのリスクを評価したりロコモを判定する方法として、日本整形外科学会はロコモーションチェックとロコモ度テストを推奨しています。このロコモ度テストの判断基準にロコモ度3が追加されました。ロコモ度3は、「移動機能の低下のため、社会参加が制限されている状態」で、何らか運動器疾患の治療が必要になっている可能性があり、整形外科専門医の受診を推奨する段階」と定義されています。
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 OPJリエゾン 2020 第4号 ライフサイエンス出版株式会社 運動器リハビリテーションシラバス改訂第4版 南江堂 |