リハビリ通信 No.323 腰椎分離症について
2020年12月26日(土) QAリハビリテーション科1新着情報
腰椎分離症は椎弓の関節突起間部の骨連続性が途絶えた状態です。原因は先天的要因と疲労骨折要因があります。酒巻らは分離症の発症時期は圧倒的に中高生が多かったと報告しています。腰椎分離症の治療は骨癒合を優先的に第一目的とするが、病気・病態・時期・環境(スポーツの中止ができない、装具が使用できない等)により、骨癒合を優先的に行うのか、除痛を優先とするのか判断されます。分離症が終末期に進行し問題になるのは、①分離すべり症への進展 ②分離部滑膜炎 ③骨増生による変形・先鋭した部分(ragged edge)による神経根症状の三点が挙げられます。 理学療法としてはスポーツ由来による脊椎障害は股関節・腰部を含めた体幹・下肢の柔軟性低下に基づくものと考えられており、分離症発症、再発予防として柔軟性の獲得、筋力の向上、可動域の改善、筋出力の協調性獲得など行っています。 リハビリテーション室長 見田忠幸
参考文献 MB Orthop Vol.27 No.13 2014 |