骨粗鬆症とともに Vol.36 骨粗鬆症の薬はいつまで続けるの?
2019年12月26日(木) 新着情報1骨粗鬆症
骨粗鬆症の診断をうけ投薬や注射での治療が開始になった患者さんに、「骨粗鬆症の治療はいつまで続けるの?」と聞かれることがよくあります。 骨粗鬆症の治療をいつまで続けるのか、これについての決まった期間はありませんが、骨折のリスクが高い場合は一定期間継続したほうがいいです。骨密度や採血(骨代謝マーカー)の結果をみながら治療の継続を判断します。 骨粗鬆症の患者さんはほとんどの場合で症状がない場合が多く、また高血圧や糖尿病などと違い、お薬での治療効果が見えにくいのが特徴です。そのため治療が本当に必要なのか?と感じる患者さんも多いようです。実際に骨粗鬆症の治療開始後5年以内に52.1%の方が治療から脱落してしまうというデータもあります。 しかし治療の効果は可逆性であり、投与中止により元にもどってしまう可能性がありますので、自己判断で中止しないようお願いしたいと思います。 骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2015年版、骨粗鬆症治療の予防と治療ガイドライン作成委員会編集、ライフサイエンス社 2015 |