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リハビリ通信 No.309 肩関節周囲炎について

2019年12月22日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

肩関節周囲炎とは、骨や軟骨、靱帯、腱などの組織が退行変性することにより炎症を起こし、肩関節の痛みや動きの制限が生じるものである(メディカルノートより引用)。時に、日常生活動作が制限される程の強い痛みが出現することもあります。当院にも「肩関節周囲炎」を患って受診される方が非常に多いです。

当院では、肩関節周囲炎による痛みを改善するために運動療法を実施しますが、そのような患者様から「近所の人がほっておいたら治るって言ってたから、しばらく様子をみていた。」とか、「そのうち痛くなくなると言われて、治るのを待ってた。」という話をよく聞きます。確かに、炎症の時期を過ぎてしまえば痛みは減少するかもしれません。しかし、拘縮(関節が固まってしまい、動きが制限されている状態)が生じ、関節運動が生じないがために痛みを感じなくなったということも考えられます。また、痛みが改善しても可動域が制限されたままでは動作が困難になってしまいます。

肩関節周囲炎はしばらく様子をみていても治りにくいですし、場合によっては強固な拘縮が完成され、理学療法が思うように進まないこともあります。そのため、肩関節の痛みを自覚したら早急に診察受診をしていただくことをお勧めします。そうすることにより、そのような患者様が減るのではないかと思っています。

リハビリテーション科 小野正博