リハビリ通信 No.290 拘縮による痛みについて
2019年03月19日(火) QAリハビリテーション科1新着情報
拘縮とは、筋や靱帯、関節包といった軟部組織が「固まった状態」のことをいいます。これらの軟部組織の柔軟性が低下すると関節可動域が制限されたり、関節が不正な運動を行うために痛みが生じたりするため、日常生活動作に支障をきたすことがあります。 この拘縮により関節運動が制限された患者さんのほとんどは痛みを訴えて来院され、当院では理学療法による拘縮除去を実施したり、日常生活動作の中でできるだけ痛みが生じないような生活指導、自宅でできる自主トレーニング等の指導も実施しています。 拘縮により生じた関節可動域制限を改善していくためには、柔軟性の低下した組織に対して筋収縮を促したり、伸張操作を加えてみたりして拘縮除去に努めていくのですが、無理な動きが入ったり、可動域の範疇を超えるような運動が生じると強い痛みが生じます。場合によっては患部での炎症が生じることもあり、更に拘縮を進めてしまうこととなります。そのため、「適度な負荷を適切な回数加える」ことが重要であり、非常に難しい部分ではありますが、当院の理学療法士はそのような考えのもと、理学療法を実施しています。 リハビリテーション科 小野正博 |