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リハビリ通信 No.260 起き上がり動作について

2018年05月20日(日) QAリハビリテーション科1新着情報

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長期にわたる臥床や活動性が低下することにより生じる筋力低下の影響で、日常生活動作に支障をきたす状態になった方の運動療法を担当する機会があり、その中でも起き上がり動作がしにくいという方もたくさんおられます。

起き上がり動作は、寝ている姿勢から骨盤が起き上がり、そしてその上に位置する脊柱や胸郭が起き上がることで動作が完成します。

この起き上がり動作が困難な方から「腹筋が弱いから起き上がりにくい。」という話をお聞きするですが、起き上がり動作では上述したような動作の特性があるため、腹筋よりもむしろ「股関節の前面に位置する筋の筋力」が必要であり、この筋肉が作用することにより骨盤が起き上がり、起き上がりが可能となります。

そのため、我々理学療法士は動作の特性を考慮した上、どのような筋を作用させなければならないのか、どの筋の筋力を強化しなければならないのかを評価しながら運動療法を行っています。

リハビリテーション科 小野正博