骨粗鬆症とともに Vol.13 骨折予防に必要な栄養素 ビタミンK
2017年12月30日(土) 新着情報1骨粗鬆症
骨粗鬆症の予防に対し、一般的な知識として認知度が高いのはカルシウムの摂取です。そのため、カルシウムだけ十分に摂っていれば骨折しないと誤解したり、カルシウムを一生懸命摂っているのに骨密度が上がらないと悩んだりするといった現状があります。カルシウムだけではなく、まんべんなくバランスのよい食事摂取をこころがけることが骨粗鬆症予防には重要です。 その中で必要な栄養素のひとつがビタミンKであり、ビタミンKの摂取は骨の健康と密接に関わっています。ビタミンKはカルシウムが骨へ沈着(石灰化)するのを促し、骨からカルシウムが流出するのを抑えます。 ビタミンKの1日あたりの推奨摂取量は250~300㎍で緑の葉の野菜、納豆に多く含まれています。 厚生労働省の研究チームによる調査によると、骨粗鬆症が主な原因の大腿骨頸部骨折の発生件数を都道府県別に見ると、東北や関東では骨折は少なく、九州や四国、近畿などの西の地方に多く、はっきりとした西高東低の分布になっているそうです。このデータは納豆の消費と反比例しており、消費量が多いベスト10は東北と関東の地域となっています。反対にワースト20までは関西、四国、九州地方が多くを占めており、興味深いデータとなっています。 納豆消費量 1位 福島県 2位 茨城県 3位 群馬県・・・45位 徳島県 46位 大阪府 47位 和歌山県
骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂
参考文献 骨粗鬆症の最新治療、石橋英明監修、主婦の友社、2016 整形外科看護 第22巻12号(通巻285号)、メディカ出版、2017 |