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リハビリ通信 No.238 エアコンをつけて寝ると朝だるいのはなぜか?について

2017年08月07日(月) QAリハビリテーション科1新着情報

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人間は深部熱が体の表面、皮膚に放散され深部体温が下がった時にスムーズに入眠できます。睡眠中は深部の体温が放熱し体温が冷えやすくなります。睡眠中に汗をかけば汗の蒸発により更に体温が奪われます。体温が下がりすぎる事も、だるさ要因と考えられます。夜明け頃、深部体温は最も低下していますが、表面の皮膚の体表温度は深部からの熱の発散で上昇しています。朝の覚醒は深部温度と体表温度の差が小さい程スッキリと起きる事ができます。つまり暑いと深部体温が下がりにくく寝付きにくい、しかし、寒いと皮膚温が冷えすぎだるくなります。この2つの特性を上手にバランス良く組み合わせる事が重要だと考えられます。

対策として寝付き時は睡眠サイクルを考え、3時間程、冷房時間が必要です。もし一晩中、冷房を続けるならば高めの温度で26〜28℃、または夜中の3〜4時頃にタイマーを設定します。また、送風の強さを下げ、氷枕を使用する(頸動脈が冷やされ放熱を促進し深部体温が下がる)、吸湿性優れた長袖・長ズボンの寝間着を使用などの工夫をします。

リハビリテーション室長 見田忠幸