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骨粗鬆症とともに Vol.8 骨粗鬆症治療薬 ビスホスホネート薬

2017年07月28日(金) 新着情報1骨粗鬆症

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骨粗鬆症治療薬のひとつであるビスホスホネート製剤は、昨今では骨粗鬆症治療の基本となる薬と言ってもよい薬です。2000年以前骨粗鬆症治療薬はビタミンD製剤が主流でしたが、以後ビスホスホネート製剤が認可されたことに伴い、骨折発生率の低下が認められたという各国の調査報告が挙げられています。利便性を考慮した週1回服用製剤、月1回服用製剤が使用可能になったことで、さらに骨折の減少を促進させたとも考えられています。薬の作用機序は、体内に取り込まれたビスホスホネートが骨に沈着し、破骨細胞による骨の吸収を受けにくくし、骨密度を増加させます。

ビスホスホネート製剤は服用方法に次の特徴があります。

朝起きてすぐにコップ1杯の水水道水で服用、朝食まで30分以上あける、服用後30分間は横にならない

ビスホスホネート製剤は消化管からの吸収率は低いため、水以外の飲食物は服用後30分以上経ってから摂取する必要があります。なかでもカルシウムはなるべく間隔を空けてから摂取する必要があります。服用の際、カルシウムの多いミネラルウオーターで服用すると吸収が阻害されるため避けるべきとされています。飲んだ薬が胃の中まで届かずに、食道に錠剤が留まると食道炎を起こすことがあるため、コップ1杯の水で服用し、服用後30分は横になってはいけません。これは服用後すぐに横になりっぱなしになってはいけないということであり、座ったり立ったり動いたりすることはもちろんかまいません。

報告されている副作用のひとつに顎骨壊死があります。歯根を支える顎の骨が壊死してしまう病態です。発生率は極めて少なく、年間10万人に対し0.85人とされています。歯科治療に際しては休薬も考慮するべきとされているため、主治医、担当歯科医師に必ず相談してください。

骨粗鬆症マネージャー 石山瑞穂

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2015年版、骨粗鬆症治療の予防と治療ガイドライン作成委員会編集、ライフサイエンス社 2015

日本骨粗鬆症学会誌Vol.2 No4 日本骨粗鬆症学会 2016